小児矯正ブログ(院長ブログ)

今は歯並びが悪いように見えないけど、検診で不正咬合と言われた。なぜ?

質問がありました

子供の歯並びに関しては、悪くはない普通である
という認識だったのですが
この前、歯科検診で、「不正咬合」と判定されてしまいました
自分で見る限りでは、特に悪い歯並びには見えないのですが
小児矯正をした方が良いのでしょうか?
それとも、今後、成長するから、今慌ててしなくても大丈夫でしょうか?
そもそも、なぜ、こんなに歯並びが悪くなさそうなのに、
不正咬合と判定されるのでしょうか?
可能であれば、教えていただけると助かります


こんな質問をいただきました

結論

結論としましては、
結構、子供のうちから、不正咬合を発見できる人は、歯科医師でも少ない
と個人的には感じています
その理由について、今回は解説していきます

解説

目が曇っていた研修医時代

実は、筆者も研修医時代には、この手の間違いをしていました
子供の歯並びに対して、「大丈夫」と判断していたケースが
実際に、その子が成長してみると、歯並びが悪いことがわかったりなど
歯科医師だったとしても、「小児 →成人」への歯列の成長をたくさんみる機会がなければ、
不正咬合は見逃しやすいです
つまり
それだけ、子供の時の歯並びは、たとえ、不正咬合だったとしても、よく見えやすい
という特徴があります

例として

下記の画像が、大体3〜4歳での正常咬合になります


5歳でこのぐらいだと、もう若干不正咬合かもしれません(永久歯が入り切らない可能性がややある)
このぐらい「すきっ歯」でないと、正常とは言えないため、
なかなか、判断は誤りそうですよね
現代の日本では、不正咬合のお子さんが増えていますので、
逆に、「正しい歯並び」のお子さんの方が少ないです
なので、意外と、「正しい歯並び」のお子さんの方が歯並び相談にきて、心配しているケースもあったりします
abcdentalでも歯科検診の肌感覚で言うと
10年前は100人診たら、30人ぐらい虫歯で、歯並び悪い人は10人ぐらい
という感じでしたが
最近では、100人診たら、80〜90人ぐらいは不正咬合で、
虫歯は0人、という感じに変わってきております
それだけ、不正咬合は増えていますので、
特にお子さんの不正咬合については注視していく必要があると考えております

子供のうちに、歯並びは治しておいた方が良いのか?

小児矯正か?成人矯正か?というのは永遠のテーマですが
それぞれに長所短所があるので、
それと、生活環境も含めて、各ご家庭ごとに、正解を出していく形になると思います

小児矯正のメリットデメリット

メリット

成長発育を利用して治すため、「後戻り(治したものが戻ってしまう)」が少ない、もしくは無い
ほとんどのケースにおいて、小児矯正・成人矯正を体験した方にインタビューすると、子供のうちに治して良かった、子供のうちに治しておけば良かったと言われることが多い
抜歯等のリスクを下げることができる(抜歯をせずに矯正したいなら小児矯正がおすすめ)

デメリット

取り外しタイプのパターンが多いので、子供が装置を使わないと、矯正治療が進まないことが多い
歯の生え変わりの個人差が大きいため、「◯◯年で治る」という予測がしづらい

成人矯正のメリットデメリット

メリット

歯を細かく動かすため、パーフェクトな歯並びを目指すのであれば、すごく向いている治療方法
ワイヤー等を使うのであればある程度、本人が装置を使うとか関係なく自動で治っていく
成長が終わってからの治療なので、治療期間が予測しやすい(◯◯年で治りますが言いやすい)

デメリット

後戻り、治した歯並びが戻ってしまう、というのが起こりやすい(原因を治しているわけでは無いため、根本的な解決にはなっていない)
抜歯のリスクは高い(成長が終わっているため、歯を抜いてスペースを作るしかない)
難症例では外科的な手術が必要なケースも
ワイヤーなら、自動で治るからOKと思いきや、輪ゴムを使用しないといけないことが分かり、輪ゴムを使えず治療が進まずストップしてしまった、等が起こることがある(ワイヤー矯正だからといって、すべて自動ではなく、本人が、輪ゴムを毎日つけないと歯が動かないというフェーズが存在する)

まとめ

小児のうちから不正咬合を見抜くためには、小児の歯並び治療に対する経験が必要です
できれば、小児矯正をおこなっている歯科医院で歯並びはチェックしてもらった方が無難かもしれません
小児矯正が正解か?成人矯正が正解か?については、お子さんの性格と、家庭の環境によると思います
いずれにしても、正解は一つではなく、個人個人、家庭ごとに正解は変わってくると思いますので、
お子さんの歯並びが気になる場合でも、気にならない場合でも、なるべく、低年齢のうちに、小児矯正を行なっている歯科医院でチェックしてもらうというのは
今後の選択肢が増えるという意味ではありかもしれません(成人になってからだと成人矯正一択だが、小児のうちに不正咬合を発見できれば、小児矯正か成人矯正の2択から選べるため)


以上、参考になることがあればうれしいです

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