子供が寝ている時に「鼻腔拡張テープ」を装着し、日中は「マウスピーストレーニング」を併用することで、健康な歯並びと全体的な口腔健康に導くことが可能です。効果について解説していきます。
みなさん、こんにちは!
東京都大田区田園調布にある小児歯科・矯正歯科専門の歯科医院「ABC Dental」の院長です。
子供の歯並びは大体、3歳~4歳頃から6~7歳頃にかけて決まり、一度永久歯の歯列が乱れてしまうと、自然に正しい位置に治ることはほとんどありません。
子供の歯並びが乱れる原因は遺伝的な要因が全てではなく、本人が普段何気なくやっている舌の使い方や舌の位置、呼吸法などに問題がある場合、歯列の乱れに繋がります。
そこで、子供が寝ている時に「鼻腔拡張テープ」を装着し、日中と夜間に「マウスピース」を行うことで、健康な歯並びと全体的な口腔健康に導くことが可能です。
今回は、子供の正常な歯並びと健康的な笑顔のために「鼻腔拡張テープ」と「マウスピーストレーニング」を併用する効果について解説していきますので、ご一読頂ければと思います。
▽先読み!この記事で分かること
- 「鼻腔拡張テープ」は鼻腔を拡げて呼吸が楽になる
- 子供のうちに鼻呼吸に改善する重要性
- マウスピーストレーニングで口腔内機能を鍛える
- 鼻腔拡張テープとマウスピーストレーニングの併用が推奨される
Table of Contents
ご質問:出っ歯で鼻詰まりの改善法は?
ご質問をいただきました。
ご質問者様:5歳の息子さんのお母様
5歳の息子は慢性的な鼻炎(アレルギー性鼻炎)があり、夜寝ている時にいびきがすごいです。
日中は口が開きっぱなしになっているので口呼吸になっているようです。口呼吸になると出っ歯になると聞いたことがあり、確かに歯並びも出っ歯気味になってきて心配です。
出っ歯の歯並びになってきた場合、どうやって改善すればよいですか?自宅でもできる方法があれば教えてください。よろしくお願いします。
回答:鼻腔拡張テープとマウスピーストレーニングの併用がおすすめ
質問に回答します。
一般的に、子供は風邪をひいた時や鼻詰まりがあるときは鼻呼吸がしにくくなるので、いびきをかくことがあります。
しかし、慢性的な鼻炎(アレルギー性鼻炎)の症状があり、日常的にいびきをかいている場合は眠りが浅くなりますので、日中の行動に支障をきたすことがあるので注意が必要です。
子供のいびきの場合、成長ホルモンの分泌に影響を与えて、心身の発達に必要な睡眠が妨げられることがあるので、なるべく早めに耳鼻科を受診し、適切な治療を受けましょう。
慢性的な鼻炎(アレルギー性鼻炎)の症状があって出っ歯の歯並びの場合、自然と口を閉じることが難しく、口が開けっ放しの状態になるので口呼吸になりやすいです。
そうなると、口周りの筋肉が十分に発達せず、舌の位置が通常の場所よりも下がってしまい、出っ歯の症状が目立つようになるので、早めの対策が必要です。
自宅でできるケア方法としては、口呼吸から鼻呼吸へ変えるように意識したり、睡眠時に市販の「鼻腔拡張テープ」を活用すると、鼻腔を拡げて呼吸が楽になる効果が期待できます。
小児矯正歯科では、子供用のマウスピースを使った口腔筋機能療法を行っており、歯並びに悪影響を与える舌の使い方、正しい嚥下、咀嚼などのトレーニングを行います。
結論としては、鼻腔拡張テープと小児矯正歯科が行っているお口のトレーニングやマウスピース矯正治療を併用することで、鼻呼吸への改善と歯並びの改善に繋がります。
【子供用】鼻腔拡張テープの効果とは?
「鼻腔拡張テープ」とは、寝ている時に鼻の通りを良くし、鼻呼吸をさらにスムーズにするため鼻の表面に付けるテープです。近年は子供用の「鼻腔拡張テープ」が市販されています。
就寝時、鼻にテープを横向きに貼ると、プラスチックバーの反発力によって鼻腔を拡げて通気性を高め、鼻の通りが良くなりますので、鼻呼吸がしやすくなります。
▽【子供用】鼻腔拡張テープの効果
- 寝ている時に呼吸がラクになる
- 鼻呼吸への移行を促す
- 鼻の通りを良くし、いびきを軽減する
口呼吸になっている場合や鼻炎やアレルギーなどで鼻詰まりの症状がある場合、夜間に使用することで鼻呼吸を助けて、深い睡眠を促進する効果が期待できます。
子供のいびきには「鼻いびき」のほかにも、喉からくるいびき、扁桃肥大、睡眠時無呼吸症候群など様々な原因がありますので、まずは耳鼻咽喉科を受診されることをおすすめします。
子供の呼吸法「鼻呼吸」の重要性
人間は通常、鼻で呼吸をしますが、アレルギー性鼻炎の症状がある場合やお口がポカンと開けていると知らない間に口呼吸になり、口で呼吸するのが癖になってしまうことがあります。
現代の子供たちは食生活において柔らかい食べ物を食べる機会が多く、硬いものを噛んで咀嚼する回数が減っており、口周りの筋肉が十分に発達しないケースが増えています。
子供が日常的に口呼吸をしてると、鼻の粘膜や鼻毛というフィルターを通すことができず、空気中の細菌やウイルスが直接体内に取りこまれてしまい、風邪や感染リスクが高まります。
口呼吸によってお口がポカンと開いていると、舌の位置がだらんと下がってしまい、口の周りの筋肉が十分に発達せず、歯並びにも悪影響を及ぼすため注意が必要です。
例えば、「出っ歯(上顎前突)」や歯列がガタガタになる「叢生」、上の前歯と下の前歯の間にすき間が生じる「開咬(かいこう)」などの不正咬合を引き起こすことがあります。
口元がだらんとなると顔つきもぼんやりした表情になり、発音も不明瞭になることがありますので、口呼吸になっている場合は子供のうちに鼻呼吸へ改善することが大切です。
正常な歯並びと健康な笑顔へ!小児矯正のマウスピーストレーニング
子供の歯並びがガタガタ・凸凹している、出っ歯や受け口など、歯並びやお口周りの筋肉・習慣に問題がある場合は、小児矯正歯科の指導のもと、「マウスピーストレーニング」を行うと改善が期待できます。
子供のマウスピース治療は大人の矯正と同じようにマウスピース装置を使用しますが、マウスピースの種類によってはお口のトレーニングの併用が必要です。
「マウスピーストレーニング」とは、口周りの筋肉や舌の使い方、食事での咀嚼や嚥下、鼻呼吸などを正しく行えるように、歯並びに影響を与える癖や習慣を改善する訓練です。
子供の体の成長を活かして、骨格のズレをマウスピースを使って整えることができますので、顎のバランスを正しい位置関係に導き、永久歯がきれいに並ぶように噛み合わせを整えます。
小児矯正治療が完了した後も、「マウスピーストレーニング」を続けて、口周りの筋肉や舌を正しく動かせるように鍛えることで、永久歯を正しい歯列へ導くことが可能です。
「マウスピーストレーニング」は歯並びの見た目が良くなるだけでなく、顎の成長を促進し、適切な咬合関係を確立するので、口腔内環境を健康に保つことにも繋がります。
子供の口腔健康を守る!鼻腔拡張テープとマウスピーストレーニングの併用
日常的にお口がポカンと開いているお子様、口呼吸が習慣になっているお子様、歯並びが心配な場合は、鼻腔拡張テープとマウスピーストレーニングの併用を推奨します。
睡眠時に鼻腔拡張テープを貼るだけで、簡単に鼻の通りが良くなりますので、寝ている時に呼吸が楽になり、鼻呼吸へ移行しやすいメリットがあります。
小児矯正歯科が行っている「マウスピーストレーニング」は専門家の指導のもと、子供が舌の正しい位置を覚えたり、舌や唇などの筋肉を鍛えることができ、全体的な口腔健康へ導きます。
鼻腔拡張テープとマウスピーストレーニングを併用することで、深い睡眠の質の向上、永久歯の歯並びを整える土台が作られて、日中の集中力の向上や学習効率アップも期待できます。
子供の歯並びのご相談は「ABC Dental」へお気軽にどうぞ
子供の歯並びは大体6歳~7歳までには決まってしまうため、お子様の歯並びが気になる方はなるべく早い年齢でマウスピース矯正を検討されると良いでしょう。
歯並びと咬み合わせに問題がある場合、見た目が気になるだけではなく、口腔内機能が低下し、食事や発音に支障をきたしたり、虫歯や歯周病、顎関節症リスクも上がってしまいます。
特に幼児期には指しゃぶりや舌の癖など、歯や顎に負担をかける癖が付きやすく、歯列の悪化に繋がるので、お子様の歯並びが気になる保護者様は、矯正専門医へご相談ください。
小児歯科・矯正歯科専門「ABC Dental」では、3歳から始めることができるマウスピース矯正治療とマウスピーストレーニングを行っております。お気軽にご相談ください。
まとめ
子供が普段何気なくやっているお口ポカンの状態は口呼吸になりやすく、歯並びが悪化するほか、風邪や感染リスクが高まりまるため、早めに鼻呼吸への改善が必要です。
鼻腔拡張テープと小児矯正歯科医のマウスピーストレーニングを併用すると、自然に鼻呼吸への移行と正常な歯並びへ整えて、健康な笑顔へ導きます。ぜひ参考にしてみてください。
お子様の歯並びが気になる方は、お子様と一緒に大田区田園調布にある小児歯科・矯正歯科専門「ABC Dental」にお越しいただき、小児矯正の無料カウンセリングをご利用くださいませ。
「ABC Dental 子ども専門 小児歯科 矯正歯科」では、自由が丘、武蔵小杉、新丸子、多摩川、東雪谷、南雪谷、雪谷大塚町、上池台、久が原、南馬込、北馬込、西馬込、東馬込、仲池上、北嶺町、東嶺町、西嶺町、池上、下丸子などのエリアからも通いやすい小児歯科専門医院です。