年齢別の矯正に関する情報まとめページです。年齢・症状・治療方法などさまざまな角度から、「子どもの矯正いつからスタートすべきか?」についてわかりやすく解説しています。お子さんの将来の歯並びや健康を守るため、ベストなタイミングを見極めましょう。
※ 成長や症状により最適時期は異なります。
出典:American Association of Orthodontists(AAO):初回チェックは7歳までを推奨
小児矯正は何歳から?|0歳~18歳の年齢別(早見表)
3歳〜6歳(幼稚園/保育園)
受け口(反対咬合)は3歳から治療可能で、早期介入により将来の外科手術を回避できる可能性が高まります。MFT(筋機能療法)や顎の成長を利用する拡大床(床矯正)で改善を目指せる黄金期(ゴールデンエイジ)です。
6歳〜12歳(小学生)
混合歯列期の今なら顎の成長を利用した効率的な治療が可能。拡大床で顎を広げ、インビザラインファーストで歯列を整えることで抜歯矯正のリスクを減らせる矯正の”ゴールデンタイム”。叢生(ガタガタ)と、出っ歯(上顎前突)ディープバイト(過蓋咬合)を効率よく治せる時期でもあります
15歳〜18歳(高校生)
主に歯を動かして治す矯正治療が中心となってくる時期です。見た目の美しさと咬み合わせの安定を両立し、受験・部活動とも両立できるように治療計画を最適化します。大学入学前に美しい歯並びを実現。目立たないインビザラインで周囲に気づかれずに矯正可能。
小児矯正の流れ
当院の小児矯正は「相談→検査→計画→治療開始」のステップで進みます。まずはWebから初回電話カウンセリングのご予約をお取りください。検査では、口腔内写真や3Dスキャンを行い、歯並びや顎の状態を確認します。
このページで分かること
子供の矯正はいつからがベストタイミング?
なるべく早いほどいいって本当?
子どもの成長を活かすために押さえておきたいポイント
子どもには成長期ならではの顎や骨の柔軟性があるため、少しでも早い時期から矯正を検討すると、抜歯や外科処置、後戻りを回避できる可能性が高まります。特に目安としては3〜8歳ごろまでにかみ合わせや顎のバランスを整えておくと、後々の負担が軽減しやすいです。
とはいえ、症状や成長具合によっては、もう少し経過を見ても問題ない場合もあります。歯科医や矯正専門医と相談し、「今が始めどきなのか」「様子見がベターなのか」を判断しましょう。
タイミングを逃した場合に起こりやすいトラブル
- 骨格のズレが固定化し、矯正だけでの改善が難しくなる
- 歯並びの乱れが進行し、虫歯や歯周病のリスクが増大
- 治療期間が長くなり、通院回数や費用負担がかさむ
最適な時期を判断するにはどうすればいい?
まずは複数の小児歯科医や矯正歯科医へ相談し、顎の成長度合いや歯並びの状態を確認してもらいましょう。年齢・症状・歯科医師によっても「すぐ始めたほうがいい」「もう少し後の方が良い」と判断が変わる場合があります。複数の専門家に意見を聞き、お子さんに合ったベストタイミングを見極めるのがおすすめです。
症状から考える「いつ始めるか」の目安
「いつから始める?」は症状によって最適な年齢が変わります。迷ったら早めに相談を。初診は来院前の電話カウンセリング(必須)からご案内します(はじめての方へ|初診の流れ)。
受け口(反対咬合)はいつから治療?
下顎が前に出るケースは、3〜5歳で治療開始すると成長を利用して改善しやすいです。遅くなるほど、外科処置や大掛かりな矯正が必要になるリスクが上がります。そのため、乳歯列〜混合歯列初期(幼児〜低学年)の早期相談が推奨です。骨格に関与するケースは、成長のコントロールが効く時期に始めると有利です。
- 開始の目安:およそ3〜5歳(前歯が反対に噛む/下顎が前に出る癖がある)
- 最短で相談したいサイン:上下前歯の交叉、口を閉じづらい、下顎を前に突き出す癖
- 主なアプローチ:簡易装置+習癖改善/必要に応じてMFT(口腔筋機能療法)
- 詳しく:受け口はいつから治療?(反対咬合)|3〜6歳の矯正情報
出っ歯(上顎前突)はいつから矯正?
上顎の成長を抑え、下顎の成長を促す装置を使うことで自然なかみ合わせに近づけます。上顎・下顎の前後バランスを利用できる混合歯列期(6〜10歳)が一般的な始めどき。口呼吸や口唇閉鎖不全がある場合は併せて機能面のケアも検討します。
- 開始の目安:6〜12歳(上の前歯が大きく前突/口が閉じにくい)
- 最短で相談したいサイン:転倒時に前歯をぶつけやすい、上唇が引っかかる、口呼吸が多い
- 主なアプローチ:顎の成長誘導+必要に応じて拡大/ワイヤー or アライナー+口腔筋機能療法(MFT)
- 詳しく:出っ歯はいつから矯正?(上顎前突)
叢生(歯がガタガタ)はいつから矯正?
歯のサイズに対して顎が小さく、将来のスペース不足が予想される場合は、前歯が並び始める6〜9歳に拡大などを検討します。拡大矯正は抜歯回避や後戻り軽減につながりやすいため、重なりが強いほど早期開始が推奨されます。
- 開始の目安:6〜9歳(永久歯の生えるスペースが足りない/前歯が重なる)
- 最短で相談したいサイン:乳歯の長期残存、永久歯が斜めに生えてきた、歯磨きが届きにくい
- 主なアプローチ:拡大床(床矯正)/部分装置/習癖改善
- 詳しく:叢生はいつから矯正?(歯のガタガタ)
開咬・過蓋咬合はいつから矯正?
舌癖・口呼吸など機能の影響が大きいことが多く、混合歯列期(6〜10歳)に装置と並行して機能改善を行うと安定しやすくなります。
- 開始の目安:前歯が噛み合わない(開咬)/前歯が深く被る(過蓋咬合)と感じた時点で評価
- 最短で相談したいサイン:前歯が閉じない、前歯の強い被さり、発音のしづらさ、咀嚼の偏り
- 主なアプローチ:口腔筋機能療法(MFT)+適切な装置(ワイヤー/アライナー等)
- 詳しく:開咬はいつから治療?|過蓋咬合はいつから治療?
口呼吸や舌の癖
口呼吸や舌の位置の悪さは歯並びの乱れにつながります。3〜7歳くらいの間に口腔筋トレーニングや呼吸習慣の指導を受けると、習慣化しやすく改善もスムーズです。
先天性欠損歯や埋伏歯
永久歯が足りない、もしくは埋まったまま生えてこない場合は要注意。早期に専門医のチェックを受け、矯正計画を柔軟に組み立てましょう。始めるタイミングは症例次第で大きく変動します。
顎関節症(TMD)のリスク
顎の痛みや雑音がある場合、かみ合わせのズレが原因となるケースも。顎が壊れる前に矯正で歯並びを整え、症状進行を防ぎます。
抜歯が検討されるケース
歯が大きすぎたり重なり合っている場合、矯正だけで難しければ抜歯を選ぶことも。早めに顎を広げることで、抜歯回避できる可能性が高まります。
次の一歩
症状別の詳細は 小児矯正トップ に整理しています。初めての方は 初診の流れ をご確認の上、予約・お問い合わせ からお申し込みください。
「装置・治療方法」から考える開始タイミング
一期治療(小児矯正)
3〜8歳頃に行い、顎の成長を利用して骨格的問題を解決するのが目的。早いほど効果が出やすいですが、遅くとも8歳前後までが望ましいとされています。
二期治治療(永久歯萌出後)
10〜12歳以降、ほぼ永久歯が揃った段階で行う本格矯正。一期治療で土台を整えておけば期間が短くなることもあります。
筋機能トレーニング用マウスピース
幼稚園〜小学校低学年で始めると舌や口周りの筋力トレーニングが習慣化しやすく、指しゃぶりや口呼吸の改善に有効です。
床矯正・拡大床(かくだいしょう)
5〜7歳くらいがベスト。顎の拡大をメインとした装置で、スペース不足の解消や抜歯回避に役立ちます。
ワイヤー矯正
永久歯列期(10〜12歳以降)が一般的ですが、症状によっては混合歯列期後期から導入する場合もあります。固定力が強く、多様な不正咬合に対応可能。
パラタルエキスパンダー
上顎を左右に拡大する装置で、口呼吸改善にも寄与。6〜12歳の成長期に合わせるとより効果的。
混合歯列用アライナー(透明マウスピース矯正)
8〜10歳ごろから導入可能。見た目を気にしにくいですが、装着時間の徹底が必要です。
永久歯列用アライナー(透明マウスピース矯正)
中学生以降なら部活やアルバイトと両立しやすく、思春期の心理的負担も軽減できます。
| 治療法・装置 | 推奨開始年齢 | 特徴・効果 |
|---|---|---|
| 一期治療 (小児矯正) | 3〜8歳頃 | 顎の成長を利用して骨格的問題を解決。早いほど効果が出やすく、遅くとも8歳前後までが理想的 |
| 二期治療 (永久歯列矯正) | 10〜12歳以降 | ほぼ永久歯が揃った段階での本格矯正。一期治療で土台を整えておけば期間短縮の可能性あり |
| 筋機能トレーニング用 マウスピース (MFT用トレーナー) | 幼稚園〜 小学校低学年 | 舌や口周りの筋機能トレーニングが習慣化しやすく、指しゃぶりや口呼吸の改善に効果的 |
| 床矯正・拡大床 (かくだいしょう) | 5〜7歳頃 | 顎の拡大をメインとした装置。スペース不足の解消や抜歯回避に役立つ。歯のガタガタ(叢生)に特に有効 |
| ワイヤー矯正 (ブラケット矯正) | 10〜12歳以降 | 永久歯列期が一般的。固定力が強く、多様な不正咬合に対応可能 |
| パラタルエキスパンダー (上顎拡大装置) | 6〜12歳 | 上顎を左右に拡大する装置。口呼吸改善にも寄与。成長期に合わせるとより効果的 |
| 混合歯列用アライナー (透明マウスピース矯正) | 8〜10歳頃 | 見た目を気にしにくいインビザライン・ファースト。装着時間の徹底管理が必要 |
| 永久歯列用アライナー (インビザライン) | 中学生以降 | 部活やアルバイトと両立しやすく、思春期の心理的負担も軽減。インビザラインの種類から選択可能 |
💡 最適な開始時期を逃さないために
お子さまの歯並びや顎の成長は個人差が大きいため、上記の年齢はあくまで目安です。特に3〜5歳は矯正治療のゴールデンタイムと呼ばれ、この時期の早期発見・早期治療が将来の歯並びに大きく影響します。
気になる症状がある場合は、早めの相談をおすすめします:
- 受け口(反対咬合)が気になる
- 歯がガタガタ(叢生)している
- 出っ歯(上顎前突)が目立つ
- お口ポカンが治らない
まずは初診電話カウンセリングから
ABC Dentalでは、初診の方全員に電話カウンセリング(無料・来院不要)を実施しています。
お子さまの年齢や症状に合わせた最適な治療開始時期をアドバイスいたします。初診の流れを確認する
費用・通院回数・保険適用:経済的視点で考える開始時期
費用を抑えたい場合
骨格矯正がしやすい混合歯列期に対応することで、大掛かりな抜歯や外科矯正を回避できる可能性があり、トータル費用を抑えやすいです。
通院回数を減らしたい場合
成長ピークを狙って集中治療を行う場合もありますが、急激な歯の移動は負担が大きいので担当医と十分に相談しましょう。
治療期間を短くしたい場合
顎が柔らかい時期ほど歯が動きやすく、トータル期間が短くなる可能性が高いです。二期治療を省略できるケースもありますが、症例によります。
医療費控除が適用されやすい最適な開始時期
小児矯正は「かみ合わせ・顎の成長を整える医療行為」として医療費控除の対象になりやすいです。
ポイント
・ 家族の医療費と合算して10万円超(※所得や条件で変動)になりそうな年を狙うと控除効果が大きい。
・ 制度や税制は変更される可能性があるので、国税庁サイトや税理士への確認も大切。
お子さんの歯並びと家計負担を両立させるために、「いつ始めるか」は意外と重要。計画的に時期を選んで医療費控除を活用しましょう。
そもそも相談は「いつ」がベスト?
初回カウンセリング:早期相談のメリット
3歳で歯並びがほぼ確定してくるといわれるため、ひとまずその時期を目安に歯並びの検査を受けてみるのがおすすめです。
- 「まだ早いかも…」と思っても、実際に歯科医院で診てもらうことで、意外な問題が見つかったり、将来の治療プランがクリアになることも。
- 早期相談をしたからといって「すぐに矯正を始めなければいけない」わけではありません。
- 「今は経過観察でOK」なのか
- 「すぐにでも始めたほうがいい」のか
- 「数年後にこの治療方法を検討」など
- 相談や検査を先延ばしにしてしまうと、最適な開始時期を逃したり、選べる装置や治療方法の幅が狭まる可能性もあります。
「いつ始めるのがベストか?」の見極めは難しいものですが、事前にプロの意見を聞いておけば安心してタイミングを決められるため、早めのカウンセリングが得策です。
セカンドオピニオンのタイミング
「治療方針や費用が納得いかない…」そんなときは矯正を開始する前に
他院の意見を聞いてみましょう。複数の見解を比較することで、より自分に合った計画を見つけやすくなります。
まとめ:適切な開始タイミングを見極めて将来の歯並びを守ろう
- 3〜8歳くらいまでは顎の柔軟性を最大限に活かせる
- 8〜12歳なら永久歯の成長を利用しつつ、本格装置も検討可能
- 12〜18歳は大人の矯正に近い治療だが、成長期の名残を活かして抜歯リスクを下げられる場合も
子どもの矯正のベストな開始時期は、それぞれのお子さまの年齢・症状・治療方法・心理面・経済面など、多角的に考慮する必要があります。
早期に始めれば骨格のコントロールがしやすく、抜歯等の外科的処置や治療後の後戻りを軽減できる可能性が高まります。歯科医院へのカウンセリングを活用し、親子ともに納得できるタイミングと装置を見つけましょう。将来にわたって健康で美しい歯並びを守るためにも、ぜひ歯並び相談や歯列の検査自体は早めのアクションをおすすめします。
よくある質問(FAQ)
小児矯正は何歳から始めるのが一般的?(いつから・何歳から)
初回の矯正チェックは7歳までを目安に受けましょう。
治療開始は6〜12歳が一般的ですが、症状で前後します。とくに受け口(反対咬合)は3〜6歳での早期相談が推奨です。
個別差があるため、迷ったら年齢に関わらずご相談ください。
参考:American Association of Orthodontists(AAO):初回チェックは7歳までを推奨
関連:小児矯正トップ / 6〜12歳の矯正情報 / 受け口はいつから治療? / 3〜6歳の矯正情報
何歳まで矯正は可能?
一般的な矯正治療は、成人以降でも可能です。
混合歯列期(6〜12歳)は顎の成長を利用したアプローチが選べる一方、成人期は歯列の配列・噛み合わせの最適化が中心になります。
装置選択(アライナー(マウスピース)/ワイヤー など)やゴール設定が変わる点をご理解ください。
関連:18歳〜の矯正情報
費用と通院頻度は?
費用は症状・装置によって異なります。最新の目安は料金プランをご確認ください。
通院は4〜8週ごとが目安(個人差あり)。
当院でははじめての方へ|初診の流れで、相談→検査→計画→開始までのスケジュールと通院頻度を個別にご案内します。
保険適用される?
小児矯正は基本自費診療です。ただし顎変形症などの一定基準に該当する場合や、先天性疾患等と関連して専門的治療が必要なケースでは保険適用の可能性があります。
該当の有無は診断が必要ですので、まずは初診の流れからご相談ください。
受験や部活と両立できる?
両立できます。装置選択と時期調整がポイントです。アライナー(マウスピース)は取り外し時間の管理で試験前の負担を抑えやすく、スポーツではマウスガードとの併用も検討します。ワイヤーでも調整間隔や来院タイミングを工夫して部活と両立可能です。具体例は以下の記事が参考になります。
一期治療と二期治療は何が違う?
ざっくり言うと、一期治療=混合歯列期(乳歯と永久歯が混ざる時期)に行う「顎の成長誘導・歯列の土台づくり」、二期治療=永久歯列期に行う「最終仕上げ(配列・咬み合わせの微調整)」です。代表的な装置は、一期:拡大床(床矯正)・インビザライン・ファースト・口腔筋機能療法(MFT)/二期:ワイヤー矯正やインビザライン(小児後期〜中高生)です。
一期だけで終われる?それとも二期も必要?
軽度のケースや原因(指しゃぶり・口呼吸・舌位など)が早期に改善できたケースは、一期で終了できることもあります。一方、叢生が強い・骨格的なズレがある場合などは二期での仕上げが必要です。症状別の目安は受け口(反対咬合)・叢生(デコボコ)などの各ページをご覧ください。終了後の安定には保定装置(リテーナー)が重要です。
装置の選び方の目安は?
次のステップ
まずは初診の流れをご確認のうえ、予約・お問い合わせからご相談ください。年齢・症状・生活(受験/部活)に合わせた最適プランをご提案します。
楽しく学ぶ4コマ漫画
