子供の年齢別 歯のケア!家庭での方法を徹底解説!

「虫歯や口腔トラブルを予防するために、子供の年齢別に、家庭での歯のケア、口腔ケアのポイントを歯科医師が解説していきます 正しい歯のケア方法を知っていただき、ぜひ、毎日の口腔ケアに取り入れてみてください」

みなさん、こんにちは!

東京都大田区田園調布にある小児歯科・矯正歯科専門の歯科医院「abc dental」の院長です。

いつもブログ・Instagram(@abcdental11)・X(@abc_111_)を見ていただいてありがとうございます。

子供が一生涯に渡って、虫歯になりにくい口腔内環境を育てるには、「食生活」と「家庭での歯のケア」が大事だと言われています。

虫歯になって、歯が痛くなってから歯医者に行くよりも、幼児期・学童期から虫歯になりにくい歯のケア方法を取り入れてみませんか?

今回は、虫歯や口腔トラブルを予防するために、子供の年齢別に、家庭での歯のケア、口腔ケアのポイントを歯科医師が解説していきます。

この機会に正しい歯のケア方法を知っていただき、ぜひ、毎日の口腔ケアに取り入れてみてください。

▽先読み!この記事で分かること

  • 乳児期(0歳~1歳未満)から、自宅で歯のケアを始める
  • 上の前歯4本が生え揃ったらブラッシングを始めましょう
  • 最後は保護者が必ず仕上げ磨き
  • 定期的な歯科検診、予防歯科が大切

ご質問:歯の生え始めに必要なケア方法は?

ご質問をいただきました。

ご質問者様:生後6ヵ月の娘さんのお母様

生後6か月の娘に乳歯が生えてきました。ネットの情報で乳歯が生えてきたら歯のケアをした方がいいと知りましたが、具体的にどうやって赤ちゃんのお口をキレイにすればよいですか?

回答:柔らかいガーゼでお口の中を軽く拭いてあげましょう

質問に回答します。

生後5か月~6か月頃は離乳食初期となり、おかゆや炭水化物、野菜、豆腐などの食べ物を取り入れ始め、成長に必要な栄養素を吸収する必要があります。

生後6か月頃に乳歯が生え始めてきますが、生えたばかりの乳歯は柔らかく、未成熟で歯の表面は粗く、虫歯菌や汚れが付きやすいので注意が必要です。

「乳歯はいずれ抜けてしまうから、永久歯が生えてきたときに歯磨きや口腔ケアをしっかりやればいいでしょう…」とお考えの保護者様もいらっしゃるでしょう。

実際は、乳歯の時期に虫歯になると、将来、永久歯が生えてきた時に虫歯になりやすい口腔内環境になってしまうと言われていますので、乳歯の時期の口腔ケアは大事です。

乳歯の時期に口腔ケアを怠ると、虫歯になりやすくなるだけでなく、歯並びが悪くなる原因にもなるので注意が必要です。

歯は抜けると前に移動する性質がありますので、乳歯が虫歯になって抜けてしまうと、永久歯が生えてきたときに場所がズレて、歯列が乱れることがあるのです。

生後、5か月~6か月であれば赤ちゃんがお口の中を触られることに慣れるように、柔らかいガーゼを湿らせて、歯と歯茎を軽く拭いてあげると良いでしょう。

次の章から年齢別の口腔ケア方法をご紹介しますので、参考にしてみてください。

歯のケア・口腔ケアのポイント|乳児期(0~1歳未満)

乳歯が生え揃う前の乳児期(0歳~1歳未満)から、自宅で歯のケア、口腔ケアを始めることが健康的な口腔育成の第一歩となります。

生後、6か月頃に可愛らしい小さな乳歯が生えてきます。生えたばかりの乳歯はデリケートで汚れが付きやすいので、虫歯になりやすい時期です。

まだ歯ブラシは使わなくても構いませんので、食後には柔らかいガーゼを湿らせて指に巻き付けて、歯と歯茎をやさしくタッチするように拭いてあげるとよいでしょう。

赤ちゃんの頃から、保護者に歯をキレイにしてもらっている感覚に慣れることが大事と心得て、お口のケアを取り入れていきましょう。

上の前歯4本が生え揃ったら?

個人差がありますが、10か月~12か月頃になると、上の前歯が4本生え揃ってきます。その頃を目安に赤ちゃん用の歯ブラシを使ったブラッシングを始めましょう。

赤ちゃん用の歯ブラシは持ち手に喉突き防止のガードが付いているので、赤ちゃんが気になったら持たせてあげてください。その時に保護者の方は目を離さないように見守ってください。

まずは歯ブラシに慣れることが大切ですから、一日2回、朝起きたときと寝る前の夜にブラッシングの習慣を身につけましょう。

赤ちゃんを抱っこしながら、または保護者がお口の中を確認できるような姿勢でベビーベッドの上で行うと安全です。

赤ちゃん用の歯ブラシは持ち手が短いので磨きにくいかもしれません。仕上げ磨き用の歯ブラシに水だけ付けて、毛先を横に細かく振動させて磨きます。この時期に歯磨き粉は不要です。

子供が歯磨きを嫌がったらどうすればいい?

歯ブラシをお口に入れてブラッシングすることは子供にとって決して楽しいことではありません。ほとんどの子供が歯磨きを嫌がりますので、心配し過ぎる必要はありません。

ただし、先ほども述べたように、乳歯はデリケートで虫歯になりやすいので、一度虫歯になると進行が早く、重症化して抜けてしまうリスクもあります。

仕上げ磨きに時間がかかると子供は飽きてイヤになってしまいますので、なるべく手短に30秒くらいでササっと磨き、終わったら「キレイになりましたね」と褒めてあげましょう。

子供の健康な口腔育成のためにも、歯磨きの習慣は大切です。どうしても上手くできない場合はかかりつけの歯科医院に相談し、アドバイスを受けるとよいでしょう。

▽子供が歯磨きを嫌がった時の対処法はコチラ!

子供が歯ブラシを嫌がるのはもしかして歯並び悪いから?歯磨きを好きになる5つの工夫 – 子ども 歯の矯正(院長ブログ)

歯のケア・口腔ケアのポイント|幼児前期(2~3歳)

2歳~3歳になると、個人差はありますが、ほぼ乳歯が生え揃っています。

食事の時に噛む力が付いてきますので、顎を発達させるために、献立はにんじんやたけのこ、ごぼうなどの根菜類、おやつにはリンゴや柿など硬めの果物を取り入れましょう。

噛む回数を増やせる食材を取り入れることで、上下の顎の成長を促し、歯並びがキレイに並ぶためのスペースを作ることができます。

乳歯は虫歯になりやすいので、糖分が入った甘いお菓子、牛乳や乳酸飲料、甘味飲料の与えすぎに注意してください。甘いものを長時間にわたって食べさせるのもNGです。

また、虫歯菌は両親や周囲の人の唾液を介して感染しますので、口を付けたスプーンを子供の口に運んだり、口移しをするのはNGです。

2歳~3歳になったら、食後に子供が自分で歯磨きができるように、歯ブラシを使ったブラッシングを始めましょう。

歯ブラシに興味がないようであれば、お風呂の時間にほっぺをブクブク動かす練習をするとよいでしょう。お風呂では楽しく練習できるので効果的です。

最後は保護者が必ず仕上げ磨きをしてあげてください。上の前歯と奥歯、歯と歯の間、歯茎の境目は特に虫歯になりやすいので、歯間部は子供用のフロスを併用すると効果的です。

仕上げ磨きは何歳まで?

保護者の仕上げ磨きは何歳までした方がよいでしょうか?

永久歯が生え揃うまでは乳歯と永久歯が混在しているのでブラッシングが難しく、子供が頑張ってブラッシングをしても磨き残しが出やすいです。

子供の健康な歯のために、仕上げ磨きは10~12歳頃まで続けることが推奨されています

歯のケア・口腔ケアのポイント|幼児後期(4歳~5歳)

食事は食物繊維の多く、歯ごたえがあるごぼう、キャベツ、キノコ類、海藻等を取り入れて咀嚼回数を増やし、 一口サイズより大きめに切ると噛む力が鍛えられます。

4歳~5歳は自発性が発達する時期ですから、歯磨きを自分でやりたがりますが、磨きの残しが出やすいので保護者の方が仕上げ磨きを継続することが大切です。

特に虫歯になりやすい奥歯を意識して丁寧にブラッシングします。顎が大きくなると歯の間のすき間ができるため、歯と歯の間が狭い場合は子供用のフロスを使いましょう。

3歳を過ぎても指しゃぶりの癖がある場合は指を吸う力によって、上顎と下顎の噛み合わせがズレて、出っ歯や開咬といった不正咬合の原因となるので要注意です。

自然にやめることができるように、寝る前や不安な時は保護者とのスキンシップ、コミュニケーションを取って一緒に楽しみ、ストレスを和らげてリラックスさせてあげましょう。

虫歯を予防するためには、おやつを食べる時間と場所を決めて、だらだらと長時間食べることがないように気を付けましょう。

▽子供の指しゃぶりについて詳しくはコチラ!

子供が指しゃぶりをする理由と歯並びへの影響・対処法について解説 – 子ども 歯の矯正(院長ブログ)

▽子供の出っ歯(上顎前突)についてはコチラ!

子供の出っ歯(上顎前突)は自然に治る?原因と対処法・治療法について解説 – 子ども 歯の矯正(院長ブログ)

歯のケア・口腔ケアのポイント|学童期(6歳~9歳)

6歳頃になると、上下の前歯8本の乳歯が抜けて、永久歯に生え変わります。

永久歯が生えるまでに前歯が抜けた状態になるので、食べ物を噛みやすいように食材は小さめにカットして、奥歯でよく噛むように意識させるとよいでしょう。

最初に生える奥歯の永久歯「第1大臼歯(6歳臼歯)」は食物を噛む力が一番強く、歯並びや噛み合わせの基本となる大事な歯ですが、最も虫歯になりやすい歯でもあります。

ブラッシングする際に、歯肉が赤く腫れたり、痛みや違和感がある場合、歯ブラシを口の横方向から入れて当てるように磨くとよいでしょう。

歯ブラシには菌の働きを弱めるフッ素入りの子供用歯磨き剤を米粒程度付けると効果的です。年齢によって使用量が決まっていますので、説明の通りに適量を調整してください。

歯と歯の間は子供用のデンタルフロスを使い、歯に沿わせて上下に数回動かし、スライドさせてゆっくり下ろし、歯ぐきに触れないように丁寧に行います。

6歳頃は自分で上手にブラッシングができるようになりますが、最後には必ず保護者が仕上げ磨きをサポートしてあげましょう。

下の前歯もしくは乳歯の奥歯の後ろから「第1大臼歯(6歳臼歯)」が生えてきたら、歯科医院でフッ化物を塗ってもらい、歯の質を丈夫にすると虫歯予防に効果を発揮します。

歯のケア・口腔ケアのポイント|小学校高学年(9歳~12歳)

9歳~12歳は奥歯が永久歯に生え変わるタイミングです。

習い事や塾通いを始める子供も多く、日常生活が忙しくなりますので、食後のブラッシングが適当になってしまうこともあります。

歯磨きの習慣を忘れそうになったら、歯磨きを忘れないように声をかけたり、必要に応じて保護者の仕上げ磨きや仕上げチェックを継続しましょう。

歯科医院で定期的にフッ素を塗ってもらい、歯の質を強くすることで虫歯予防になります。個人差がありますが、フッ素塗布は4ヵ月に1度くらいのペースが推奨されています。

歯のケア・口腔ケアのポイント|中学生(12歳~15歳)

この時期は永久歯がすべて生え揃ってきますので、規則正しい食生活とだらだらと甘いものを食べないように心がけて、食後のブラッシング習慣を継続していきましょう。

口腔ケアは歯垢・歯石、歯周病の知識なども理解できる年齢ですので、定期的に歯科検診を受けて、早期に歯の問題を発見し、適切なケアやアドバイスを受けることができます。

子供の歯科検診・予防歯科は「abc dental」へお気軽にどうぞ

歯医者は虫歯になってから行く場所、歯が痛くなったら行くイメージがあるかもしれませんが、日頃から虫歯にならないように意識することで、健康的な口腔育成が可能になります。

当院は、幼少の頃から虫歯になりにくい口腔内環境を整えるために、食生活のアドバイス、歯磨きの手順ややり方を一人ひとり、年齢に合わせた方法をお伝えしています。

家庭での歯磨き習慣を継続していただき、定期的にフッ素塗布やクリーニングをすると効果的です。

小児歯科、予防歯科を推進している歯科医院1カ月~3カ月に1回程度のペースで定期的に歯科検診を受けて、お口の中を清潔に保つように心がけましょう。

子供の歯科検診・予防歯科はお子様と一緒に大田区田園調布にある小児歯科・矯正歯科専門「abc dental」までお気軽にお問い合わせください。

まとめ

歯科医院では歯科医師や歯科衛生士から正しい歯磨きの仕方を教わることができますので、子供の歯のケア、口腔ケアでお困りのことがあればご相談されることをおすすめします。

東雪谷、南雪谷、雪谷大塚町、上池台、久が原、南馬込、北馬込、西馬込、東馬込、仲池上、北嶺町、東嶺町、西嶺町、池上、下丸子などのエリアからも通いやすい小児歯科医院です。