【子供のマウスピース矯正】寝る時だけでも効果あり?装着時間の注意点

子供 昼寝 睡眠

子供のマウスピース矯正は寝る時だけでも効果があるの?装着時間や注意点を解説。寝るときのみで効果はあるか?種類別の装着時間も詳しく説明。お子様の矯正治療成功のポイントもご紹介。

こんにちは!

大田区田園調布にある、子ども専門 小児歯科・矯正歯科「ABC Dental」の院長です。

近年、子供の歯科矯正治療は「マウスピース矯正」が主流になりつつあり、マウスピースの種類が増えたことで、お子様の歯並びの状態や目的に合わせて選択できるようになりました。

マウスピース矯正はお子様ご自身でマウスピースを取り外しができることがメリットですが、「装着時間は短い方がいいな」「寝ている時だけならラクそう」とお考えかもしれません。

ただし、マウスピース矯正は装置の種類によって『装着時間』が決められていますので、治療効果を実感していただくには、しっかりと装着時間を守ることが非常に大事です。

今回は、子供のマウスピース矯正は寝るときだけ付けても効果はあるのか?装着時間の重要性や注意点について、小児矯正歯科医が解説していきます。ぜひ参考にしてみてください。

▽先読み!この記事の結論

  • 必要な装着時間はマウスピースの種類によって異なる
  • 日中と就寝時、決められた時間を装着することが大事
  • 装置のお手入れ、自己管理が大切
  • 保護者様の協力も必要

寝るときだけのマウスピース矯正は効果あり?

マウスピース

子供の矯正治療をご検討の保護者様の中に「寝ている時だけ付ければOKなマウスピース矯正」をご希望される方がいらっしゃいます。

確かに、子供は日中、何度も食べたり飲んだりしますし、食事や歯磨きをする度にマウスピースを取ったり付けたりするのは面倒に感じますからね。

結論から申し上げますと、マウスピース装置の種類によって、それぞれ『装着時間』が決められていますので、その時間を守らなければ、期待する治療効果を実感しにくくなります。

装着時間はマウスピースの種類によって異なる

例えば、子供用インビザライン「インビザラインファースト」の装着時間は1日20時間以上と決められていますので、食事と歯磨き時以外の時間は、常にマウスピースを装着する必要があります。

「インビザラインファースト」の場合、寝るときだけ付けると、装着時間が10時間以上も足りなくなりますので、十分な矯正の効果を実感することができません。

一方で、同じ子供用マウスピース矯正でも「マイオブレイス」という装置の場合、装着時間は寝ている時、そして日中は1~2時間と比較的短く設定されています。

「マイオブレイス」の場合、自宅で1~2時間装着すれば、学校で付ける必要はありませんので、矯正を気軽に始めたい方にも選ばれています。

このように、一口に子供用マウスピース矯正といっても、その種類によって必要な『装着時間」は異なります。また、お子様のお口状態によっても、必要な装着時間は変わってきます。

どんなマウスピース装置を選択するにしても、大事なことは決められた装着時間をしっかり守ることです。そして、付け忘れをしないように習慣化することが大切です。

子供が面倒になって付けるのを止めてしまったり、夜だけ付けるクセが付いてしまったら、期待する治療効果が得られなくなりますので、保護者様は定期的にチェックしてあげましょう。

マウスピース矯正の種類別|必要な装着時間

子供用のマウスピース矯正は様々な種類があり、推奨されている装着時間はそれぞれ異なります。この章では、当院で使用している3つの矯正装置を例にして、装着時間について説明していきます。

※装着時間や治療期間は患者様一人ひとりの治療計画によって異なります。担当の歯科医師から伝えられた装着時間に従い、装置は適切に保管し、小児矯正を成功へ導きましょう。

マイオブレイス(Myobrace)

マイオブレイスは3歳から始められるマウスピース矯正です。

▽マイオブレイスの特徴

  • 口周りの筋肉を鍛えて、適切な発達を促す
  • 歯並びが悪くなる癖や習慣などの原因を改善する
  • 1日2~3分程度のトレーニングを並行して行う

▽マイオブレイスの装着時間

  • 日中1~2時間、寝ている時に装着する
  • 自宅で1~2時間装着すれば、学校では付けなくてOK

マウスピースの装着とお口のトレーニングを並行して行うことで、歯ならびが悪くなる原因を改善しながら、舌や頬など、お口周りの筋機能を鍛えていきます。

マイオブレイスの装着時間は昼間は1~2時間、就寝時はずっと付けている必要があります。

日中の装着時間は短くなっていますので、自宅にいるときに1~2時間付けていれば、学校で付ける必要はありません。装着時間をしっかり守っていただければ、どの時間に付けてもOKです。

インビザラインInvisalign

little kid girl wearing aligner

インビザラインは乳歯から永久歯に生え変わる時期(混合歯列期)の成長過程にある子供も対象としたマウスピース矯正です。

▽インビザラインの特徴

  • 半透明で目立たない装置
  • 顎の骨の成長を促し、歯並びを改善する
  • 歯に矯正力をかけて歯並びを整える

▽インビザラインの装着時間

  • 1日20時間以上
  • 食事と歯磨き時を除き、ずっと付けたまま

顎の大きさを適切に広げながら、歯に強制力をかけて歯並びをキレイに整えることができます。世界的に症例数がトップクラスに多く、治療前に結果をイメージすることができます。

インビザラインの装着時間は1日20時間以上です。食事と歯磨き時は取り外しますが、それ以外の時間はずっと付けっぱなしでいる必要があります。

学校で給食の時間には、マウスピースを外して、なくさないように専用ケースに保管します。食事が終わったら歯磨きをして、再度マウスピースを装着しましょう。

床矯正(拡大床)

Dental plate. Expansion

床矯正(拡大床)とは、混合歯列期(5歳くらいから)の子どもを対象とした取り外し可能な矯正装置です。歯列を横に広げ、歯がきれいに並ぶスペースを確保する目的で使用されます。

▽床矯正(拡大床)の特徴

  • 顎を適切に広げるため、将来、抜歯をするリスクが下がる
  • 歯の裏側に装着するため、目立たない
  • 顎の骨が成長過程にある子供だからこそできる矯正治療

▽床矯正(拡大床)の装着時間

  • 1日20時間以上
  • 食事と歯磨き時を除き、ずっと付けたまま

多くの不正咬合はお口の中に歯がきれいに並ぶスペースが足りないことで起こります。床矯正(拡大床)によって顎を横に広げることで、永久歯がきれいに並ぶ土台が完成します。

床矯正(拡大床)の装着時間はお子様の歯並びの状態によって異なりますが、基本的には食事と歯磨き時以外はずっと付けている必要があります。就寝時も付けたままです。

装着時間が短いと、装置がお口にはまらなくなってしまい、また顎が広がらずに治療計画が予定通りに進まなくなりますので、装着時間は医師の指示に従うことが大切です。


リテーナー(保定装置)

小児矯正が終わった後に、実は歯並びが元に戻ってしまう「後戻り」というリスクがあります。そんな「後戻り」を防ぐためにリテーナー(保定装置)を付ける必要があります。

歯並びが安定するまでは『保定期間』として、リテーナーを1日20時間以上装着することが推奨されています。食事と歯磨き時以外はリテーナーを装着します。

矯正が終わった直後は最も後戻りしやすいため、1日20時間以上の装着が必要ですが、安定すれば徐々に18時間、16時…と短くしていき、最終的には夜だけ10時間程度と短くなります。

歯並びが安定する期間は個人差がありますので、適切な装着時間は歯科医の指示に従いましょう。

子供向けマウスピース矯正中の3つの注意点

young asian nurse

ここからは、子供がマウスピース矯正を始めたら気を付けたい3つの注意点をお伝えします。

決められた装着時間をしっかり守ること

マウスピース矯正は自分で取り外しができるのがメリットですが、取り外しができてしまう分、装着時間はご自身がしっかり管理しなければなりません。歯科医の指示の下、1日の装着時間を守ることが大切です。

途中で面倒になって夜だけ付けるクセが付いたり、付け忘れた日があると、装着時間が短くなるので治療計画がズレるだけでなく、期待していた治療効果を得ることができません。

気軽に取り外しができるマウスピース矯正だからこそ、しっかりと日中と夜の装着時間を守って習慣化していきましょう

お手入れと保管を忘れない

マウスピース矯正は食事と歯磨き時には取り外します。装置は長時間お口の中にいれておくので清潔に保つ必要があります。取り外し後は水洗いをし、なくさないように専用のケースに保管しましょう

マウスピース装置は、強い力を加えると、破損したり、変形することがありますので、丁寧に取り扱うことが大切です。

また、万が一、装置をなくしてしまった場合、作り直すために再度費用がかかり、治療期間も長引いてしまうので、保護者様から紛失に注意することを伝えてあげましょう。

保護者様の協力も大切

マウスピース矯正はお子様本人はもちろん、保護者様の協力も求められます。

インビザラインにはアタッチメントと呼ばれる小さなプラスチックが付いており、慣れるまでは取り外しが難しいことがあります。鏡を見ながら、一緒に着脱の練習をサポートしてあげましょう。

マウスピースが上手くできるようになった後は、お子様が装着時間をしっかり守っているか、習慣化するまではチェックしてあげてください。

子供のマウスピース矯正ではお口周りの筋機能を鍛えるMFT(口腔筋機能療法)を並行して行うことがあります。保護者は見守りながら、自宅でもトレーニングを継続していきましょう

一生涯の歯の健康を見据えた「ABC Dental」の子供のマウスピース矯正

ABC_情報

子供の成長過程の時期にしっかりと顎の骨の成長を促して、顎を広げ、適度なスペースを作るためには、昼と夜に、長時間マウスピース装置を付ける必要があります

これまで説明してきた通り、マウスピース装置の種類によって、推奨される装着時間が決まっていますので、歯科医の指示通りに装着時間を守ることが大切です。

当院「ABC Dental」では、お子様一人ひとりの歯並びの状態を精密検査させていただいた結果、永久歯28本が正しい位置に並ぶように導く、マウスピース矯正を提案しております。

顎の骨が成長している子供の時期だからこそ、歯並びが悪くなる習慣を早めに改善し、お口周りの筋肉を鍛えて、健康な口腔環境、そしてお顔のバランスを整える効果も期待できます。

無理なく矯正を続けられて、学校生活、部活、受験などに支障をきたさないように、最後まで楽しく矯正を終えることができるように、スタッフ一同サポートさせていただきます。

ご希望のゴールや時期などをお気軽にご相談くださいませ。

初めての方はWEB予約後に「電話カウンセリング」を受け付けております。
まずは、お気軽にお問い合わせください。

まとめ

今回は子供のマウスピース矯正の装着時間についてご紹介しました。

マウスピース矯正は治療前に最終的な歯並びのイメージを掴むことができるので、治療中はモチベーションを維持しやすいメリットもあります。

ぜひ、この機会に、一生涯健康なお口と笑顔のために、子供のマウスピース矯正を検討されてみてはいかがでしょうか。

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