3〜6歳の小児矯正

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3〜6歳は、乳歯から永久歯へ移行が始まる「混合歯列期」の入り口です。6歳前後に生える「6歳臼歯」や前歯の生え替わりは、将来の噛み合わせの“基準”になります。この時期に適切な評価と必要なサポートを行うことで、将来の抜歯リスクや大掛かりな治療の可能性を低減し、自然で機能的な歯ならびを育てやすくなります。

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※歯列矯正の全体像については「小児矯正の総合ガイド」で詳しく解説しています。



Teaching children proper dental hygiene habits

子供に歯並びの問題がある場合、成人になってから矯正治療を受けるよりも、子供のうちに取り組む方が体の成長を利用したアプローチができるため、効果的であると言われています。

一般的に、子供が小児矯正を始めるタイミングは小学校に入る前の5歳前が最もよい時期と言われていますが、それは上顎の骨にある継ぎ目が関係しています。

上顎の骨には継ぎ目が存在し、その継ぎ目のおかげで子供の顎は成長していきますが、前歯が生え変わる5〜9歳になると継ぎ目は自然とくっ付き、顎の成長は止まってしまうのです。

出典:Chegg「Median Palatine Suture」

上記の画像は口の中の上側の中央部分になりますが、細い骨の線が見えるでしょうか。これは「正中口蓋縫合(せいちゅうこうがいこうごう」と呼ばれる上顎にある骨の継ぎ目です。

上顎にある骨の継ぎ目は、食べ物や飲み物が鼻に入るのを防ぎ、正常な鼻咽腔閉鎖機能を果たすという大事な役割があります。

子供の時期は、上顎にある骨の継ぎ目は開いた状態にあり、新しく生えてくる歯と顔の成長に対応するために、骨を追加して拡張しながら、上顎を大きく成長させることができます。

ですので、5歳前までに矯正治療を始めると、上顎の骨の継ぎ目を拡大して、上顎の骨を大きく広げる治療をすることが可能です。矯正装置によって上顎が適切な方向へ成長するように促し、比較的容易に広げることが可能というわけです。

しかし、体の成長と共に大人になると、上顎にある2つの半分ずつが徐々に融合し始めて、骨の継ぎ目は自然とくっ付いていきますので、上顎の骨の成長は止まってしまいます

子供の矯正治療を5歳までに開始する5つのメリット

子供の矯正開始は5歳までが良い理由は、上顎の骨の継ぎ目を拡大して、上顎の骨を大きく広げる治療が可能になるとご紹介しました。早期治療はその他にも5つのメリットがあります。

※患者様の症状、歯科医院の見解・判断によって異なる場合があります。

①顎骨が柔らかく、顎を拡大しやすい

一般的に、小児矯正は乳歯から永久歯に生えかわる時期(混合歯列期)に行われます。

子供の顎骨は成長過程にありますので、大人と比べると歯周組織が柔らかく、矯正装置を使って顎の成長をコントロールしやすいというメリットがあります。

10歳前後からは顎の成長が緩やかになるため、顎の拡大が難しくなりますが、5〜9歳の間に矯正を開始すれば、少ない力で顎を拡大しやすく、歯を動かすことができるのです。

②痛み・違和感が少ない

矯正装置を付けたときの違和感や痛みは患者様一人ひとりによって異なりますが、通常、大人と比べると子どもは適応能力が高く、数日程度で比較的すぐに慣れることができます。

矯正を始めたばかりの頃は若干の痛みや違和感がありますが、子供の矯正は大人の矯正よりも痛みや違和感を感じにくいので、日常生活に支障ができることはありません。

特に、顎を横に広げるために拡大床を使用した治療は、顎の成長が終わる前に開始すると痛みが少なく、より自然で美しい仕上がりが得られます。

③抜歯するリスクが低い

5〜9歳の間に小児矯正を開始して、顎を大きく拡大しておくと、永久歯が生えてきたときに抜歯をせずに歯をきれいに並べることができるメリットがあります。

大人になると上顎にある継ぎ目(正中口蓋縫合)の左右がくっ付いてしまうので、上顎の中央部を広げる治療は難しくなり、抜歯するリスクが高くなります。

④治療期間が短

患者様の症状、症例によって異なりますが、一般的に拡大床で顎を拡げるのは、約1年から1年半程度で終わります。

乳歯と永久歯が混合している子供の時期は歯が動きやすく、治療期間が短くなるメリットがありますが、成人矯正では歯周組織の吸収や再生を利用するため、治療に時間がかかります。

⑤治療費が抑えられる

小児矯正は乳歯の生えている早い時期から治療を行うため顎を拡大しやすく、歯がスムーズに移動するので治療期間が短く、結果的に治療費を抑えられる傾向があります。

ただし、第一期治療と第二期治療が必要になる場合は、矯正期間が長くなり、治療費もかかってきますので、歯科医院の担当医に治療方針と診断結果の内容について説明を受けましょう。

適応症例_年齢_装置_習癖

お悩みと受診の目安

  • 前歯がデコボコに生えてきた(叢生)
  • 受け口(反対咬合)・出っ歯(上顎前突)・開咬(前歯が当たらない)
  • 指しゃぶり/舌突出癖/口呼吸/お口ポカン/いびき・歯ぎしり
  • 二重歯列(乳歯が残ったまま永久歯が後ろに生えた)
  • 6歳臼歯の生え方が気になる、磨きにくい

受診の目安:半年に1回の定期検診を基本に、上記のサインがあれば早めの相談をおすすめします。


料金表について_矯正_小児矯正

費用・期間の目安

治療内容により異なります。標準的な費用の目安は「矯正治療と費用」にまとめています。カード対応、医療費控除の考え方もご案内しています。期間は1年半〜2年程度が目安ですが、成長や症状により個人差があります。

園・学校生活とご家庭での工夫

  • 装着時間:夜間+日中短時間(装置により異なる)。行事・運動時は外す運用も可能。
  • 清掃:食事中は原則外し、食後のブラッシング→再装着を習慣化。
  • 保管:ケース持参を徹底。紛失・破損時はまずご連絡を。

起こり得るリスク・副作用

装着初期の違和感・疼痛、装置の破損・紛失、歯肉炎やむし歯リスクの増加、歯根吸収や歯肉退縮、計画変更の可能性など。詳しくは「小児矯正のリスク・副作用と注意点」をご覧ください。気になる点は遠慮なくご相談ください。


装置・トレーニング

アライナー(インビザライン・ファースト)(Invisalign First)

インビザライン・ファースト

(一期治療)6〜10歳の成長期に適応することがあるアライナー治療。歯列幅や噛み合わせの誘導を行い、将来の負担軽減を狙います。口腔内スキャナーで快適に型取り可。

マウスピース矯正_筋機能療法

筋機能療法(MFT)

口呼吸・舌位置・嚥下・唇の力など「機能」に働きかけるトレーニング。Myobrace/T4K/プレオルソ/マルチファミリー等を含むマウスピース系も併用します。

拡大床_床矯正

拡大床(床矯正)

上顎・下顎の横幅を拡げてスペースを確保。5〜6歳前後の早期から効果が期待でき、叢生の土台づくりに有効。口腔内スキャナーで快適に型取り可。


症状別の考え方


関連症例

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よくある質問(3〜6歳)

なぜ3〜6歳が重要なの?

A. 混合歯列期の入り口で顎の骨格形成が活発なため、歯列の土台づくりがしやすい時期です。早めの評価で予防的アプローチが可能になります。

5〜6歳の永久歯萌出は将来の歯ならびに影響する?

A. はい。6歳臼歯・前歯は噛み合わせの基準。アーチ幅やスペース不足があると不正咬合のリスクが上がります。

どのくらいの頻度で受診すべき?

A. 目安は半年に1回。変化が大きい時期や装置使用中は短めの間隔をご提案します。

永久歯が揃う前から始めるメリットは?

A. 顎の成長を利用して土台を整えられるため、将来の抜歯回避や期間短縮が期待できます。後戻りもしにくくなります。

3〜6歳の装置は痛い?

A. 取り外し式装置が主で、強い痛みは少なめ。違和感は数日で慣れることが多いです。

反対咬合は3歳からでも治療できる?

A. 症例により可能です。早期の噛み合わせ誘導が有効な場合があるため、気になればお早めにご相談ください。

6歳臼歯で注意することは?

A. 萌出初期は汚れが溜まりやすく、虫歯リスクが高い時期。位置・角度の異常(二重萌出やひっかかり等)にも注意し、定期チェックを受けましょう。

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3〜6歳向けのおすすめ記事


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3〜6歳は顎の成長を活かし、歯ならびの土台を整える貴重な時期です。装置の選び方や治療の流れなど、小児矯正の全体像をご案内しております。
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坂田 圭史

坂田 圭史

歯科医師 / ABC Dental 院長
日本大学歯学部卒業 インビザライン・プラチナプロバイダー 日本小児歯科学会会員

日本大学歯学部附属歯科病院小児歯科での5年間の臨床経験を経て、2012年大田区田園調布にて開業。小児用マウスピース矯正の臨床経験豊富。お子さま一人ひとりに最適な治療を提供することを心がけています。

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