叢生(歯並びのガタガタ)の基礎知識、放置による懸念、受診の目安、症状・年齢に応じた治療の選び方(インビザラインファースト/拡大床/インビザライン/ワイヤー)、期間・費用、よくある質問を小児専門の視点で解説。症例も掲載。
このページで分かること
- 叢生(歯が重なってガタガタ)とは?
- 主な原因(歯・顎・習癖・生え替わり)
- 放置した場合に起こり得ること
- 受診の目安とセルフチェック
- 治療の選び方(軽度・中等度・重度の考え方)
- 治療の流れ(相談→検査→計画→装置)
- 学校生活との両立(清掃・装着時間・部活)
- 費用・期間の目安 と 起こり得るリスク
- 関連症例・よくある質問
叢生(歯が重なってガタガタ)とは?
叢生は、歯の並ぶスペースが足りず、歯が重なったり捻れて配列される状態です。見た目だけでなく、清掃のしにくさや噛み合わせの不均衡につながることがあります。原因や程度はお子さまごとに異なるため、最適な方法は診察・資料採得のうえで個別に検討します。
主な原因(歯・顎・習癖・生え替わり)
- 歯の大きさ/顎の大きさの不調和(歯が大きい、顎が小さい など)
- 早期に乳歯を失う/萌出スペースが確保できない
- 生え替わりのタイミングのズレ(位置異常・過剰歯 等)
- 口腔習癖(口呼吸・頬舌圧のアンバランス・指しゃぶり 等)
- 遺伝的要因(家族に叢生傾向がある など)
放置した場合に起こり得ること
- 清掃性の低下:歯ブラシが届きにくく、虫歯・歯肉炎のリスクが上がることがある
- 咬耗や偏った咀嚼:噛み合わせのバランスが崩れやすい
- 発音・見た目への影響:個人差あり
上記は可能性であり、必ず生じる訳ではありません。気になる兆候があれば、早めのご相談をおすすめします。
受診の目安とセルフチェック
- 前歯・犬歯が大きく重なっている、あるいはローテーションしている
- 仕上げ磨きの際に歯間にブラシが入りにくい
- 家族に叢生傾向がある
年齢の目安はお口の状態で変わります。参考:
年齢:6〜12歳 / 年齢:12〜15歳
治療の選び方(軽度・中等度・重度の考え方)
叢生の程度・原因・年齢に応じて、取り外し式/固定式/トレーニングなどを使い分けます。ここでは一般的な考え方の一例をご紹介します(最適解は診察で個別に判断)。
叢生の傾向 | 考え方(例) | 関連ページ |
---|---|---|
軽度〜中等度(スペース不足が中心) | 歯列幅の改善や配列、必要に応じ軽微なディスキング(IPR)を検討 | インビザライン・ファースト(早期)/ インビザライン(小児後期〜中高生) |
歯列幅の不足(上顎の幅が狭い 等) | 幅の改善と配列の両立を段階的に | 拡大床(床矯正) |
ねじれ・段差が大きい/噛み合わせのコントロール重視 | 固定装置でのコントロールを含め比較検討 | ワイヤー矯正/ インビザライン・ファースト(早期)/ インビザライン(小児後期〜中高生) |
習癖の関与(口呼吸・舌・頬圧) | 装置と合わせて機能訓練を併用 | 筋機能トレーニング(MFT) |
それぞれのメリット・留意点をご説明し、ご家庭での管理が現実的な方法を一緒に選びます。
治療の流れ(相談→検査→計画→装置)
- 初診相談:まずは電話カウンセリングでお悩み・ご希望を伺います。
- 資料採得・診断:写真・3Dスキャンなどで撮影・記録し、咬合関係と成長段階を評価。
- 計画説明:装置の種類、装着時間、通院頻度、費用とリスクを個別にご説明。
- 初回装置型取り:初回の装置作成のための型取りを行います。
- 装置装着・使用指導:装着練習、清掃・保管の確認。
- 定期通院:およそ4〜8週ごと(個人差あり)。経過に応じて調整します。
学校生活との両立(清掃・装着時間・部活)
- 授業・行事・部活は概ね通常どおり参加可能。活動内容に応じて外す/付けるの運用を工夫。
- 食事中は原則外し、食後に清掃→再装着を習慣化(取り外し式の場合)。
- 保管ケースの携帯と、紛失・破損時の連絡手順を家族で共有。
費用・期間の目安
治療内容によって異なります。標準的な費用の目安は 費用ページ にまとめています(分割・カード対応、医療費控除の考え方も掲載)。
期間は数か月〜1年超など個人差があります。診断時に目安をご説明します。
起こり得るリスク・副作用
装着初期の違和感・疼痛、装置の破損・紛失、清掃不良に伴う虫歯・歯肉炎、計画どおりに進まない可能性などが挙げられます。詳細は 小児矯正のリスク・副作用と注意点 をご確認ください。
関連症例
- 症例:叢生|小学生|7歳9ヶ月から開始|拡大床(床矯正)とインビザライン+筋機能療法を併用し治療(例:症例を見る)
- 症例:叢生|小学生|6歳10ヶ月から開始|拡大床(床矯正)+筋機能療法を併用し治療(例:症例を見る)
よくある質問(FAQ)
Q. 抜歯は必要になりますか?
A. 原因・程度・年齢により異なります。基本方針として、可能な範囲で非抜歯の方法も検討しますのでご安心ください。最適解は診断のうえで個別にご提案します。
Q. 治療中に痛みはありますか?
A. 取り外し装置の場合、基本的には通常使用で痛くなることはありません。ただし、装着時間が短いと、装置初期に違和感・軽い疼痛を伴うことがありますが、多くは一時的です。必要に応じて対処法をご案内します。また、ワイヤー等の固定式装置の場合は、歯の移動に足しいて、違和感・軽い疼痛を伴うことがあります。がこちらも一時的なものになります。
Q. マウスピースや拡大床等とワイヤー、どちらが良い?
A. 叢生の程度や管理(装着時間)、学校生活との両立を踏まえて選びます。両者のメリット・留意点をご説明します。
Q. 期間はどのくらい?
A. 個人差があります。診断時におおよその目安と通院頻度をご説明します。
Q. 磨きにくい所のケアは?
A. デンタルフロスや小さめの歯ブラシの併用など、ご家庭で実践しやすい清掃法をお伝えします。基本的にはソニッケアーなどの音波歯ブラシを使用していただく方が、特に叢生の方の虫歯予防には効果が高いです。
ご予約・アクセス
Web予約に対応。初診の方はまず電話カウンセリングから。予約ページ・地図・アクセスはこちらからご確認いただけます。
料金表
歯並びのお悩みやご希望を丁寧に伺い、最適な治療プランとお見積りをご提示いたします。お気軽にご相談ください。
小児矯正症例のご紹介
当院で行った小児矯正の実例を掲載しています。大田区田園調布の子供専門だからこそ実現できる矯正治療をご覧ください。
矯正装置・治療法
透明マウスピースから拡大装置まで、お子さま一人ひとりの成長に合わせたオーダーメイド治療をご紹介します。
年齢別の歯並びと顎の成長
0〜18歳までそれぞれの成長ステージに合わせた歯並び・顎の発育を解説。大田区の子供矯正専門ならではの視点で最適なケアをご案内。
小児矯正のリスクと注意点
小児矯正に伴う一般的なリスク・副作用等を説明します。適応や副作用には個人差があり、詳細は診察時にもご案内します。