子ども 歯の矯正(院長ブログ)

【歯科医が解説】子どもの花粉症は口呼吸から「歯並び悪化」に繋がるって本当?

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みなさん、こんにちは!

東京都大田区田園調布にある小児歯科・矯正歯科専門の歯科医院「abc dental」の院長です。

いつもブログとInstagram(@abcdental11)を見ていただいてありがとうございます。

寒く長い冬が終わり、暖かくなるとだいぶ過ごしやすくなりますが、花粉症の鼻詰まりや目のかゆみに悩まされる方も多いことでしょう。

お子様に花粉症の症状が見られる場合、息苦しさから口呼吸になりやすく、最終的に歯並びにも影響する可能性がありますので、早めに対処しておくことが大切です。

今回のテーマは、子供の花粉症と口呼吸・歯並び悪化の関係について詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

▽先読み!この記事で分かること

・子供の花粉症、口呼吸、歯並びは関連し合っている

・口呼吸は健康上多くのトラブルを招く

・早めに口呼吸から鼻呼吸に改善すべき

・口呼吸が歯並び悪化に繋がる理由

ご質問:子供の花粉症は口呼吸になって歯並びが悪くなる?

Sick asian little child girl wiping and cleaning nose with tissue on her hand

ご質問をいただきました。

ご質問者様:5歳の娘さんのお母様

娘は花粉症による鼻水がひどくて、呼吸がつらそうです。鼻呼吸ができてなくて、口呼吸になっているような気がします。

口呼吸が癖になると、歯並びが悪くなるとブログを読んで知りました。娘の歯並びが悪くならないようにするには、花粉症と口呼吸をどのように対処した方がいいですか?

アドバイスいただけると助かります。

回答:子供の花粉症・口呼吸・歯並びは関連し合っています

ご質問ありがとうございます。

花粉症になると、鼻水や鼻詰まりによって口呼吸になりやすく、口元を閉じにくくなりますので、口輪筋(口周りにある筋肉)の力が低下して、歯並び悪化に繋がる可能性があります。

お子様の歯並び悪化を防ぐためには、まずは花粉症の症状を抑える対策をして、口呼吸から鼻呼吸に切り替えるトレーニングをすると良いでしょう。

花粉症対策と鼻呼吸のトレーニング、歯並びの問題を一つ一つ対処することで、将来的に歯並びが悪化するのを防ぐことができます。それでは、具体的に対処法をみていきましょう。

子どもの花粉症対策3選

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日本耳鼻咽喉科免疫アレルギー感染症学会調べ「アレルギー性鼻炎ガイド(2021年版)」によれば、花粉症患者は年々増え続けています。

現代は、幼児から9歳までの子どもがスギ花粉に発症する確率は30%にも上り、子どもの花粉症になることも珍しいことではありません。

子供の花粉症は大人と特に変わらず、以下のような症状が伴います。

鼻水、鼻詰まり、鼻のかゆみ
くしゃみ
目のかゆみ

鼻詰まりにより睡眠が浅くなるといびきをかいたり、集中力がなくなって昼間にボーッとするようになりますし、鼻から呼吸がしにくくなるので、口呼吸になりやすいです。

幼児の場合は、体の不調を上手く伝えることができないため、保護者が症状に気がついたら、小児科、耳鼻咽喉科、または眼科を受診して適切な対処をすることが大切です。

①花粉との接触を最小限に抑える

子供の花粉症対策として、学校へ行くときや外出する際に、花粉との接触を最小限に抑えて、なるべく花粉を避けることが大切です。

花粉が飛散している時期には、メガネやマスクを着用して防護し、服装はポリエステル・ナイロン・綿などツルツルした素材を着用すると、花粉が付着しにくいのでおすすめです。

帰宅後は体についた花粉を玄関先でしっかりと落として、家の中に花粉を持ち込まないように、手洗い、うがい、洗顔をして、鼻をかむことを習慣にしましょう。

②室内の空気を清浄する

花粉シーズン中は、部屋の中になるべく花粉が室内に入らないようにするために、洗濯物は室内に干して、床に落ちた花粉を掃除機でこまめに取り除くことも大切です。

子ども部屋には24時間空気清浄機を稼働させると、寝ているときも呼吸がしやすく、ぐっすりと眠ることができて、集中力を維持できるでしょう。また免疫力アップにも繋がります。

③おすすめ花粉症対策グッズ

近年は、優れた機能を持つ花粉症対策グッズや器具が販売されていますので、お子様の花粉症の症状を抑えるためにも取り入れてみてはいかがでしょうか。

当院が実際に様々な商品を試してみて、「花粉症の症状が和らぐなぁ」と効果を実感できたものはブルーエア社の「空気清浄機」です。

ブルーエア社の「空気清浄機」はあらゆる花粉やダニ、ハウスダストを99.97%までパワフルに除去してくれる優れたアイテムです。

子供部屋にも最適なコンパクトなサイズもあり、フィルターを丸ごと交換できるタイプなのでお手入れもラクラクなのもおすすめポイント。

ぜひ、チェックしてみてください。

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子どもの花粉症は口呼吸になりやすい

本来、人間は鼻から息を吸う「鼻呼吸」が正しい呼吸法になりますが、子どもが花粉症になると鼻詰まりになるため、鼻で呼吸しにくくなり、口呼吸になりやすいです。

お子様が口呼吸になっていないかセルフチェックしてみましょう。

鼻が詰まっている、鼻声になる
無意識にお口がポカンと空いている
唇が乾燥している
食事中にくちゃくちゃ音がする
いびきをかく

鼻呼吸ができていれば、鼻毛にあるフィルター機能が空気中の花粉やウィルス、細菌などをキャッチしてあげることができますが、口呼吸になると直接体内へ入ってしまうので要注意。

口呼吸の癖をそのままにしておくと、喘息やアトピー性皮膚炎などのアレルギー性疾患などを引き起こす可能性があるので、早めに鼻呼吸へ改善することが大切です。

自宅でできるお口の潤いケア

口呼吸になるとお口の中が乾燥しますので、唾液の分泌量が減り、唾液が本来持っている自浄作用が上手く働かず、お口の中の細菌が繁殖して、虫歯や歯周病になりやすいです

また、医療機関でアレルギー症状を和らげる抗ヒスタミン薬などを摂取している場合は、特にお口の中が乾燥しやすいので要注意です。

お口の乾燥を防ぐためには、こまめに水分を補給したり、噛む回数を増やして唾液分泌を促すように、硬めの食べ物、弾力のある食べ物を取り入れましょう。

鼻呼吸に変えるエクササイズ

花粉症によってお口の中が乾燥すると、様々な健康上のトラブルに繋がると分かりました。
では、正常な鼻呼吸に改善するにはどうすればよいでしょうか?

多くの子ども専門の矯正歯科、小児矯正医院では、子どもの成長過程にある舌や唇、頬など口周りの筋力を鍛えるために、鼻呼吸に改善するエクササイズを取り入れています。

お口周りの筋肉がバランスよく付いてくることで、鼻から息を吸って鼻から息を吐く、という流れがスムーズにできるようになるのです。

鼻呼吸に変えるエクササイズやトレーニングを続けることで、慢性的な鼻詰まりが改善されるので、花粉症の症状が軽減するでしょう。

当院でも、鼻呼吸に変えるトレーニング、咀嚼・嚥下・発音がしやすいように表情筋を鍛えるエクササイズを行っており、実際に患者様の花粉症の症状が軽減した症例が多くあります。

口呼吸と歯並びの関係

ここからは、花粉症によって口呼吸になると、歯並びの悪化に繋がる理由についてみていきましょう。

本来、舌の位置は上顎の前歯の裏側あたりに上手く収まっていますので、口輪筋が発達すると上顎が広がり、噛み合わせが正常になり、歯並びも整っていきます。

しかし、子どもが成長期に口呼吸が習慣になると、自然と舌が下向きになって、「お口ポカン」状態になり、口輪筋(口周りにある筋肉)の力が低下し、顎の成長に悪影響を与えます。

上顎の歯列が上手く広がらず、噛み合わせが悪くなるので、出っ歯(上顎前突)や開咬(オープンバイト)、ガタガタ(叢生)などの歯並びになり、不正咬合を引き起こす原因になるのです。

マウスピース矯正で鼻呼吸を確立させる

子どものうちに矯正をすることで、鼻呼吸を習慣にして、顎の成長期を最善に促すことが可能です。自然に口を閉じられるようになるので、口呼吸に戻らなくなります。

お口周りの筋肉(唇や舌、ほっぺたも含む)が鍛えられて、歯並びにも良い影響を与えますので見た目も良くなりますので、お子様にとって良いメリットばかりです。

歯科矯正治療にかかる期間は症状や治療方法によって個人差がありますが、平均的な目安は1年から2年半くらい、年齢は5歳くらいの早めの治療をおすすめします。

小児矯正は取り外しが可能なマウスピース型矯正装置を使った治療が便利な上に、見た目を気にせずに歯並び改善ができるので人気があります。

まとめ

子どもの花粉症は鼻から息をしにくいために、口呼吸になりやすく、健康上のリスクや歯並び悪化にも繋がりますので、早めに改善することが大切です。

東京都大田区田園調布にある小児歯科・矯正歯科専門「abc dental」ではお子様の口呼吸の原因、歯並びの状態を検査し、最適な矯正治療法をご提案いたします。

お子様の歯並びが気になる、矯正するタイミングなどにお悩みの方は、いつでもお気軽にご相談くださいませ。

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小児矯正のabc