「口唇閉鎖不全症」「お口ポカン」「口呼吸」「いつも口を開けている」

概要

「口唇閉鎖不全症」「お口ポカン」「口呼吸」この3つは同じものと考えていただいて基本的には問題ありません。

口呼吸とは?

口呼吸は、通常の鼻呼吸とは異なり、口を通じて行う呼吸のことです。
この状態は、アレルギー性鼻炎、扁桃腺の肥大、習慣など多様な原因によって引き起こされます。

鼻呼吸と口呼吸の基本的な違い
鼻呼吸
  • 空気が鼻毛と粘膜を通ることで、フィルターの役割を果たし、空気を清潔にします。
  • 鼻腔を通ることで、吸い込んだ空気が適切な温度と湿度に調整されます。
口呼吸
  • 空気が直接肺に入るため、フィルタリングや温度調整の過程がありません。
  • 口腔乾燥を引き起こしやすく、歯や歯茎の健康問題を引き起こす可能性があります。
鼻呼吸のメリット
  1. 空気の浄化と温度調節
  2. 口腔乾燥の防止
  3. 正しい咬合と顎の成長を促進
口呼吸のデメリット
  1. 呼吸器系の病気への感染リスクの増加
  2. 口腔乾燥による歯科疾患のリスク増加
  3. 顎の不適切な成長や咬合異常
子どもの鼻呼吸の重要性

子どもの場合、鼻呼吸は顎の正しい成長と発達に不可欠です。鼻呼吸を促進することで、顎の不均衡な成長を防ぎ、将来的な歯並びの問題や、口呼吸によって起こる他の健康問題を回避することができます。

「口唇閉鎖不全症」「お口ポカン」「口呼吸」とその影響

口唇閉鎖不全症は、唇を完全に閉じることが難しい状態を指します。
これが長期にわたると、顔貌の変化、歯並びの問題、発音の難しさなど多岐にわたる影響を及ぼす可能性があります。

治療方法

治療は原因に応じて異なりますが、一般的には以下のようなアプローチがあります。

  1. アレルギー治療:アレルギーが原因の場合、その治療が必要です。
  2. 矯正治療:習慣的な原因の場合、特定の矯正治療や唇の筋肉を強化するトレーニングが有効です。
  3. 行動療法:生活習慣の改善や特定の行動療法を通じて、口呼吸の改善を図ります。

低年齢からのマウスピース矯正においては、顎や筋肉の成長発育を利用するため、
特に低年齢から始めるほど効果が高く、成長の終わりと共に効果が低下する傾向にあります。

期間

治療期間は、原因や症状の重度によって大きく変わります。
一般的には2~3年かかることが多いですが、症状の重症度や治療を開始する年齢によって期間は異なります。
治療の効果を最大限に引き出すためには、継続的なフォローアップが重要です。

費用

治療費用は、選択される治療方法と治療期間に応じて異なります。
治療に必要な種類によって費用が変動することがあります。
例えば、マウスピースを使用した低年齢からの治療の場合、一般的には約30万円から60万円前後の費用がかかることが多いです。
詳細な費用は歯科医師や担当スタッフにご確認ください。

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