子供のインビザライン(矯正用マウスピース)を装着したままスポーツしてもOK?

「インビザライン(マウスピース矯正装置)を装着したまま運動することは可能ですが、矯正用マウスピースとスポーツ用のマウスガードと呼ばれるマウスピースは用途が異なりますので、代用はできません。」

みなさん、こんにちは!

東京都大田区田園調布にある小児歯科・矯正歯科専門の歯科医院「abc dental」の院長です。

いつもブログ・Instagram(@abcdental11)・X(@abc_111_)を見ていただいてありがとうございます。

子供のインビザラインは取り外し可能なマウスピース型の矯正装置を使用するため、学校や日常生活に影響はなく、マウスピースを装着したまま、普段通りに過ごすことができます。

スポーツをされているお子様や学校で運動部に所属しているお子様は、マウスピースを付けたままスポーツをしていいのかな?と迷う方もいらっしゃるかもしれません。

結論から言えば、激しくぶつかり合うスポーツでない限り、インビザライン(マウスピース矯正装置)を装着したまま運動することは可能です。

ただし、矯正用マウスピースとスポーツ用のマウスガードは用途が異なりますので、代用することはできません

今回は、子供がインビザラインを使用したまま運動する時の注意点、矯正用マウスピースとスポーツ用マウスガードの違いについて、小児歯科医が分かりやすく解説していきます。

▽先読み!この記事で分かること

・ほとんどのスポーツでインビザライン装着可能

・歯列矯正用マウスピースはマウスガードとして代用不可

・激しくぶつかり合うスポーツ用マウスガード装着が推奨される

・スポーツをされているお子様はインビザライン(矯正用マウスピース)がおすすめ

ご質問:インビザライン(マウスピース矯正装置)を付けたまま運動できますか?

ご質問をいただきました。

ご質問者様:9歳の息子さんのお母様

小学3年生の息子が最近インビザラインで矯正を始めました。息子はサッカーチームに所属しており、インビザラインを付けたまま運動してもよいのか分からなかったので質問しました。

スポーツ時にマウスガードを付けるとお口を保護する役割があると聞いたことがありますが、矯正用のマウスピースもそういった機能はありますか?

ご回答お待ちしています。

回答:可能ですが、マウスガードとしての代用は不可です

質問に回答します。

インビザライン(マウスピース型の矯正装置)は口の中を傷つけにくく、装着時のストレスも小さいため、インビザラインを装着したままサッカーをしても問題はありません。

ただし、インビザラインを含めたマウスピース型の矯正装置は、あくまでも歯並びをキレイに並べるために歯に少しずつ圧力をかけて動かすための歯列矯正用の装置です。

インビザラインはお口の中に入れても違和感がないように、薄いプラスチック素材で作られており、運動時に激しい衝撃からお口を守る役割はありません。

インビザラインを付けたままサッカーをしても、スポーツ用のマウスガードの外傷を予防する効果はなく、マウスガードとして代用することはできませんのでご注意ください。

もし、サッカーをしているときに他の選手とぶつかったり、転んで怪我をした時に外傷からお口を守るには「スポーツ用のマウスガード」を装着する必要があります。

子供のインビザライン(矯正用マウスピース)とスポーツ用マウスガードの違い

Smiling Asian preteen boy holding invisalign braces, mouthguard, teen orthodontic oral health care concept

インビザラインとスポーツ用のマウスガードは形が似ていますので、代用できるかな?と思われがちですが、それぞれ役割は異なりますので、ここでその違いを確認していきましょう。

役割・効果の違い

子供のインビザライン(矯正用マウスピース)は歯列を改善するために歯を動かします。一方で、スポーツ用マウスガードは歯に影響を与えず、外傷から守る目的で使用されます。

▽子供のインビザライン(矯正用マウスピース)

・歯を動かす

・歯ならびを整える

▽スポーツ用マウスガード

・歯を動かさない

・外からの衝撃から歯と口腔粘膜を守る

形と硬さの違い

子供のインビザライン(矯正用マウスピース)は小型で柔らかい素材ですが、スポーツ用マウスガードは大型でお口の広範囲を覆っており、硬めで柔軟性のある素材です。

▽子供のインビザライン(矯正用マウスピース)

・小型、薄い

・歯列とほぼ同じ形

・柔らかい

▽スポーツ用マウスガード

・大型、厚みがある

歯茎まで広範囲に覆われた形

・硬めで柔軟性がある

歯列矯正用マウスピースはマウスガードとして代用できない

One of the invisible orthodontic procedures.

子供のインビザライン(矯正用マウスピース)とスポーツ用マウスガードは装着する目的が全く異なり、歯に与える影響もそれぞれ違いますので、代用することはできません。

歯列矯正用マウスピースは薄いプラスチック素材で作られていますので、スポーツ中に強い衝撃が加わると、壊れたり割れることがあります。

また、スポーツ中に強く噛み締める力には耐えきれず、マウスピース装置が変形したり、ひび割れしたり、破損といったトラブルが生じる可能性があるので注意が必要です。

スポーツ時に外からの衝撃から歯や口腔内を守るためにマウスガードを装着したい方は、担当の歯科医に相談して、お口に合ったマウスガードを製作してもらうことをおすすめします。

小児矯正中にスポーツ用マウスガードを作るメリット

mouthguard protection for teeth on a white background

スポーツ用マウスガードは運動中に他の選手とぶつかった時に口の外傷を防いだり、激しい衝撃から歯や口腔内、顎へダメージを与えることを防ぐ役割があります。

小児矯正中で激しいスポーツをされているお子様は、衝撃から歯や口を守るためにもスポーツ用のマウスガードを作るとよいでしょう。

スポーツ用マウスガードは大型で厚みがありますので、瞬発的に歯を食いしばったり、噛みしめる動作にも対応することができ、簡単に割れたり壊れたりすることはなく比較的頑丈です。

また、スポーツ用マウスピースは歯や口腔内を保護する役割だけでなく、運動能力を上げるパフォーマンス向上の効果も期待できますので、マウスガードを作るメリットがあるのです。

スポーツ用マウスガード装着が推奨される種目

スポーツ用マウスガード装着が推奨される種目は、格闘技やラグビーなど、選手同士が激しくぶつかり合うような種目です。

▽スポーツ用マウスガード装着が推奨される種目

・柔道

・ボクシング

・ラグビー

・アメリカンフットボール

・レスリング

・アイスホッケー

・ラクロス

上記のスポーツは他の選手と激しく接触し、顔面に衝撃を受けると、お口の中を傷つける可能性が高いため、スポーツ用マウスガードの装着が義務づけられていることもあります。

サッカー・野球・水泳にマウスガードは必要?

小学生、中学生のお子様はサッカー、野球、水泳、バレーボール、バスケットボールなどのスポーツをされている方が多い方と思います。

サッカー、野球、水泳は他の選手とぶつかり合うことは少ないですが、ボールが顔面に当たったり、口元を怪我する可能性は十分に起こりえます。

また、先ほども述べたように、スポーツ用のマウスガードは瞬発的に噛み締めることで、集中力を高めて、運動のパフォーマンスを向上させる効果もあります。

そういった理由から、サッカー・野球・水泳をされているお子様もスポーツ用マウスガードを装着されるとよいでしょう。

スポーツ用マウスガードはどこで作ってもらえるの?

スポーツ用マウスガードはスポーツ用品店やネットショップなどで既製品を購入することができますが、歯科医院では自分にぴったりのものをオーダーメイドすることが可能です。

市販のマウスガードはすぐに使用できるので便利ですが、歯科医院のオーダーメイドの場合は患者さん一人ひとりに型取りを行い、自分の口に合ったものを作ることができます。

オーダーメイドのマウスガードの方がフィット感に優れており、運動中に強く噛み締めるときにも違和感がないように調整できるのがメリットです。

例えば、激しくぶつかり合う格闘技の種目の場合は厚めに作り、サッカー・野球・水泳の場合はフィット感を重視して薄めに作ることができます。

近年は、歯科医院でのマウスピース製作の需要が高く、製作技術が向上していますので、従来よりもコストを抑えて製作してもらうことができます。

スポーツをされているお子様はインビザライン(矯正用マウスピース)がおすすめ

dental trainer. Changing the bite and shape of teeth with a dental trainer. isolated on a white background. Vector illustration of the use of a dental trainer.

インビザラインは取り外し可能な透明のマウスピース矯正装置を使いますので、スポーツをされているお子様、運動部に所属されているお子様に最適な矯正方法になります。

マウスピース矯正中であっても、激しいスポーツでない限り、ほとんどのスポーツをすることが可能ですので、マウスピース矯正とスポーツの相性はとても良いのです。

インビザラインの装着時間は1日20時間以上必要ですが、スポーツする時は外すこともできるので安心です。

インビザラインを装着したままスポーツをして、万が一、顔面にボールや他の選手の体が当たっても、インビザラインは柔らかいので口の中を傷つけてしまうリスクが少ないです。

一方で、従来の矯正方法である金属製のワイヤーとブラケットを使った矯正装置の場合、取り外しができませんので、ボールが当たって口の中を傷つけるリスクがあります。

矯正治療によって噛み合わせが良くなると、食べ物をしっかりと咀嚼して飲み込むことができるようになり、疲労回復やエネルギー補給に必要な栄養素を摂取できるようになります。

▽子供のインビザライン(マウスピース矯正)についてはコチラ

【2023年最新版】子供のインビザラインの種類について徹底解説 – 子ども 歯の矯正(院長ブログ) (abcdental11.com)

子供のマウスピース矯正のご相談は「abc dental」へお気軽にどうぞ

実際に、マウスピース矯正治療を受けたことで自信がついたという症例も多く、バランスの良い噛み合わせは脳が活性化されて集中力が高まることが分かっています。

小児歯科・矯正歯科専門「abc dental」では、部活動やクラブチームでスポーツをされている多くのお子様がインビザライン(マウスピース矯正)を選択されて、歯列矯正治療をされています。

お子様の歯並びが気になる方は、お子様と一緒に大田区田園調布にある小児歯科・矯正歯科専門「abc dental」にお越しいただき、小児矯正の無料カウンセリングをご利用くださいませ。

▽歯並び相談についてはコチラをチェック

【小児歯科】子どもの歯並び相談では何をする?内容と流れをチェック – 子ども 歯の矯正(院長ブログ) (abcdental11.com)

まとめ

歯並びとスポーツには大きな関係があり、噛み合わせが正常であれば、瞬時に噛み締めたときに最大限のパワーを発揮し、パフォーマンスを高めてくれるのです。

お子様に出っ歯や受け口、叢生・八重歯といった不正咬合の症状がある場合、スポーツ中に口腔の外傷リスクを高めますので、マウスピース矯正で改善されるとよいでしょう。

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