子供の矯正治療、総額はどれくらい?費用の実態と賢い支払い方法

「子供の矯正(小児矯正)をご検討中の方に向けて、料金体系3つのパターンとそれぞれのメリット・デメリットについて解説します。」

みなさん、こんにちは!

東京都大田区田園調布にある小児歯科・矯正歯科専門の歯科医院「abc dental」の院長です。

いつもブログ・Instagram(@abcdental11)・Twitter(@abc_111_)を見ていただいてありがとうございます。

子供の矯正治療に興味を持って、矯正歯科のホームページで料金について確認した時に、総額いくらなのか、どうやって治療費を支払うのか、説明が分かりにくいと感じることが多いと思います。

本記事では、子供の矯正(小児矯正)をご検討中の方に向けて、料金体系3つのパターンとそれぞれのメリット・デメリットについて解説しますので、ぜひご参考にしてみてください。

▽先読み!この記事で分かること

「トータルフィー制」は追加費用がかからないが、まとまった費用が必要

「処置別払い制」は一回の支払額の負担が軽くなるが、割高に設定されていることが多い

「バランス制」は追加費用がかからず、一回の支払額の負担が軽くなるため一番オススメ

ご質問:子供の矯正治療の料金体系は?

若いお母さんと3歳の娘

ご質問をいただきました。

ご質問者様:6歳の娘さんのお母様

娘の歯並びが悪く、歯科医院で咬み合わせの改善が必要だと診断されたので、小児矯正を始めようと考えています。

いくつか歯科医院のホームページで費用について調べてみましたが、同じマウスピース治療でも料金が違ったり、支払い方法も色々あって分かりにくいので困っています。

矯正治療の費用はまとまったお金が必要になるので、できれば毎月少しずつ支払いできる方法があればいいのですが…。

小児矯正の治療費は合計いくら位かかるのか、支払い方法などについて、分かりやすく教えていただきたいです。よろしくお願いいたします。

回答:子供の矯正治療の料金体系は3パターン

質問に回答します。

子どもの矯正も大人の矯正も、矯正治療は基本的に健康保険適用外の「自由診療」になりますので、治療の料金設定は歯科医院それぞれが設定しているため、料金は均一ではありません。

子どもの矯正治療にかかる費用は、矯正方法、矯正装置の種類、治療する範囲、症例の難易度、治療期間などの条件よっても変わってきます。

小児矯正にかかる費用の目安は以下をご参考にしてみてください。実際の費用は治療方法や患者さんの症例によって異なります。

※当院調べ(子どものマウスピース治療を行っている歯科医院を調査)

小児矯正にかかる費用の目安

1期治療

・治療時期:乳歯と永久歯の混合歯列期(6歳〜12歳頃)

・治療費:50万円前後

2期治療

・治療時期:永久歯列期(12歳頃〜)

・治療費:100万円前後

小児矯正にかかる費用総額の相場

1期治療と2期治療の合計:100万円前後

3〜4歳の早期に開始した場合は、1期治療だけで終わるケースもあり、その場合は50万円前後となり、費用負担を抑えることができます。

子どもの矯正は「永久歯がきれいに並ぶための土台を作ること」が目的になりますので、将来、大人の矯正が必要になったとしても、合計の費用は半分近く抑えられることが多いです。

正確な治療費を知るには、歯科医院の歯ならび相談の際に見積もりを出してもらい、複数の歯科医院の費用と内容を比較して検討されることをおすすめします。

続いて、子どもの矯正費用の料金体系についてですが、主に以下の3パターンがあります。

1)トータルフィー制(総額制)

2)処置別払い制

3)バランス制(総額制+処置別払い制)

詳しくは後述しますが、サクッと簡単に特徴を説明します。

1)は初めに治療費の全額を一括で支払う方法です。2)はサブスクのように毎月決まった金額を都度支払う方法です。少しずつ支払うため負担は軽いですが、総額が高くなるのがデメリットです。

そこで、最もおすすめな支払い方法が3)です。初めに一定の金額をまとめて支払う必要がありますが、この金額は 1)よりも少なく、その後毎月の支払いも 2)よりも少ないというメリットがあります。加えて、治療期間が伸びても、あるいは早く終わっても、総額は高騰せず、また早く治療が終わるとコストが抑えられるという、非常にバランスが良い支払い方式となります。

なぜ小児矯正の費用は分かりにくいの?

小児矯正の費用は歯医者によって異なるため、「分かりにくい」、「比較しにくい」とお困りの方も多いかと思います。

小児矯正の費用が分かりにくいのは、矯正治療は公的な医療保険(国民健康保険、社会保険など)が適用されない「自由診療」であることが一つの理由です。

子どもの矯正も大人の矯正も、厚生労働省によって見た目を改善する「審美的な治療」とみなされており、治療費が全額自己負担となるため高額になります。

「自由診療」の場合は、国によって診療費用の基準が明確に決められていないので、歯科医院それぞれが料金を設定しています。

同じマウスピース矯正治療でも、患者さん一人ひとりによって、使用する矯正装置、治療範囲、症例の難易度も変わりますので、見積もり額に20万円くらい差が開くこともあるのです。

ただし、以下の場合は、医療目的と認められて例外的に保険適用の対象になることがあります。

・先天的な病気が原因の顎変形症

・顎骨の発育不全

・多数歯に及ぶ欠損など

外科手術をしなければ症状が改善せず、日常生活にも支障をきたすため保険が適用されます。

参照:矯正歯科ネット「保険(公的医療保険)適用の矯正治療とは?」

子供のマウスピース矯正治療にかかる費用相場はどれくらい?

近年の子どもの矯正方法は、透明なマウスピースをお口の中に装着して、歯並びと咬み合わせを改善する「マウスピース矯正」が主流です。

矯正治療で使用するマウスピース装置は患者様一人ひとりの歯の形にピッタリ合わせて、一枚一枚、精密に作られたオーダーメイドになります。

「マウスピース矯正」は食事や歯磨きする時に自分で取り外しができ、外出先でも目立たず、ワイヤー矯正に比べてストレスが少ないため、様々な不正咬合の症例に使用されています。

子供用マウスピース矯正治療の適応症例

・出っ歯

・受け口

・すきっ歯

・叢生(八重歯を含む)など

子供用マウスピース矯正治療にかかる費用

使用するマウスピースの種類、枚数、治療する範囲、治療期間などの条件によって個人差がありますが、治療期間が1~3年程度の場合、一般的にな相場は60万円~100万円程度です。

子供の矯正治療の料金に含まれるもの

ここからは、子供の矯正治療にかかる料金を矯正開始前、矯正中・矯正後のタイミング別に説明します。

治療開始前にかかる料金

ますは歯科医院でカウンセリングと診断を受けて、担当の歯科医に歯並びや咬み合わせについて相談し、抜歯が必要か、治療にかかる期間と費用について説明を受けます。

カウンセリング費用は初回無料にしているところが多いですが、5,000円くらいかかる場合があります。

精密検査料

 骨格や口内のレントゲン撮影

 料金:30,000円~50,000円

治療方針に同意すると、治療開始です。

虫歯がある場合、矯正治療前に虫歯治療を行います。虫歯の治療費は保険適用です。

矯正中にかかる料金

矯正治療が始まったら、担当医の指示に従って、治療を進めていきます。

①矯正装置の費用

 ※矯正装置の種類や、支払い制の違いによって費用が異なります。

通院頻度は月1回ペースで定期的に通院し、矯正装置の調整やメンテナンス、お口の中の状態の確認などを行います。

②治療処置料・調整料

 料金:3,000円〜6,000円(通院1回につき、もしくは毎月)

矯正後にかかる料金

矯正治療が終わった後は、約1年間程度、歯の位置を固定する(保定期間中)ためにリテーナー(保定装置)が必要です。

保定期間は約2年間、保定期間中は3〜6ヶ月に1回のペースで通院し、保定観察と定期検診を行います。

①リテーナー(保定装置)費用

 料金:30,000円~60,000円

②保定観察、定期検診費用

 料金:0円~5,000円

③装着後の通院費用

 料金:0円~5,000円

※矯正装置料金に調整料金や保定装置代が含まれている場合もあります。

子どもの矯正治療中に追加料金がかかることはある?

以下のケースの場合、矯正治療中に契約した金額以外に追加料金がかかることがあります。

歯科医院や治療内容と費用は異なりますので、契約する前に歯科医院で説明を受けましょう。

・矯正装置を破損・紛失した場合

・抜歯が必要になった場合

・歯を削る治療が必要になった場合

・補助装置が必要となった場合

・虫歯になった場合

※矯正装置の破損・紛失保障が付いている場合もあります。

矯正治療の費用を支払うタイミングは?

矯正治療の費用を支払うタイミングは治療開始時です。

初診と精密検査を行い、診断と治療計画について説明を受けて、内容に納得したら費用を支払い、治療が開始されます。

矯正費用は高額になりがちですが、支払い方法は現金一括払いのほか、現金の分割払い、クレジットカード払い、デンタルローンから選ぶことができます。

クレジットカードやデンタルローンなどを利用した分割払いは金利がかかりますが、月々の費用をなるべく抑えることができるのがメリットです。

特に、クレジットカード払いは大量のポイントを得られる可能性が高いので、クレジットカード払いがおすすめです。

ローン利用可能金額や分割方法は歯科医院が取り扱う信販会社や金融会社により異なりますので、事前に確認しておきましょう。

デンタルローンを利用する場合、ローン申し込みに時間がかかったり、そもそも取り扱っっていない医院もあるため、事前に担当医に伝えておくとよいでしょう。

矯正治療は3つの料金体系!それぞれのメリット・デメリット

ここまで、小児矯正の費用相場と内容について見ていきましたが、次に矯正治療を料金体系について説明していきます。

各歯科医院によって料金体系は異なりますが、子どもの矯正でも、大人の矯正でも、料金体系は以下の3つのパターンが一般的です。

1)トータルフィー制(総額制)

2)処置別払い制

3)バランス制(総額制+処置別払い制)

では、それぞれの特徴とメリット・デメリットを見ていきましょう。

①トータルフィー制(総額制)

トータルフィー制(総額制)とは、矯正治療開始から完了までにかかる矯正治療料金(初回診察料を除く)をはじめに全額一括で支払う方法です。

トータルフィー制(総額制)のメリット

・治療開始前に総額が分かる

・見積もり以上の追加費用がかからない

トータルフィー制(総額制)のデメリット

・まとまった費用を用意しなければならない

・歯科医院によってトータルフィーの範囲が異なる

トータルフィー制に含まれる料金内容は、各歯科医院により異なりますので、事前に確認しておきましょう。

②処置別払い制

処置別払い制とは、矯正前・矯正中・矯正後にかかる費用をその度に支払う方法です。例えば、矯正装置代、処置料金、調整料金、保定装置代など、その都度、各料金を支払います

処置別払い制のメリット

・少額からスタートできる

・一回の支払額の負担が軽くなる

・短期間の治療の場合、総額が安くなる

処置別払い制のデメリット

・総額がわかりにくい

・割高に設定されることが多い

・矯正期間が延長されると総額が高くなる

③バランス制(総額制+処置別払い制)

バランス制は①トータルフィー制(総額制)と②処置別払い制を合わせたハイブリットタイプです。最初に大きい金額を支払うが、トータルフィーよりは少なく、その後、矯正処置料は別途毎月支払う方法です。

バランス制(総額制+処置別払い制)のメリット

・治療開始前にある程度の総額が分かる

・見積もり以上の追加費用がかからない(調整料を除く)

・一回の支払額の負担が軽くなる

バランス制(総額制+処置別払い制)のデメリット

・ほとんどなし

昔からの料金体系で歴史があり、バランスが良いため、一番おすすめの方法です。予定よりも治療が長引いてしまい、治療総額が増えてしまった…というリスクもありません。

小児矯正の治療費は複数の歯科医院でお見積もりを

小児矯正の治療費は歯科医院の診断と治療計画によって、最終的な総額が変わってきますので、満足度の高い治療結果を得るためにも、まずは複数の歯科医院に診てもらいましょう

初回のカウンセリングでは担当医に歯並びの相談をして、不正咬合の症状を診てもらった上で、最適な治療計画と治療費の見積もりを出してもらうことができます。

まとめ

お子様の歯並びが気になる方は、お子様と一緒に大田区田園調布にある小児歯科・矯正歯科専門「abc dental」の無料カウンセリングをご利用くださいませ。

お子様がリラックスできる院内とフレンドリーなスタッフがお待ちいたしております。

東雪谷、南雪谷、雪谷大塚町、上池台、久が原、南馬込、北馬込、西馬込、東馬込、仲池上、北嶺町、東嶺町、西嶺町、池上、下丸子などのエリアからも通いやすい小児歯科医院です。